副収入がほしいという気持ちが強く、安易に駐車場投資を始めたあまりに、経営が失敗した事例も少なくありません。

不動産投資の中でも駐車場経営の難易度は高くありませんが、簡単なものでもありません。

運用方法も大切ですが、駐車場経営の入り口でもある投資する際の注意点を理解することが重要です。

今回ご紹介するのは、駐車場経営で失敗した理由6選と対策方法3選です。

これから駐車場経営を始めようと検討している方は、この記事を読んで参考にしてください。

駐車場経営が失敗する6つの理由とは

駐車場経営をしていくうえで、実際にあった失敗事例は以下の6つ、

  • 利用者が少ない
  • 競合相手が多い
  • 初期費用が高い
  • 駐車場の配置が悪く、利用者が停めにくい
  • 不動産会社の管理がずさん
  • 利用者が賃料未納

がありますのでご紹介します。

利用者が少ない

相続で受け継いだ土地の有効活用を検討して駐車場経営を始めたが、利用者がおらず収入に繋がらなかったケースがあります。

不動産投資において需要が一番大切です。

賃貸住宅経営であっても入居者が居なければ家賃収入を得ることができないです。

駐車場経営も同様で、需要が無いところで経営を始めても利用者がいなければ収入を得ることができないでしょう。

競合が多い

目先の収入ばかりを意識してしまい、高額な駐車場賃料を設定して利用者がいなかったケースがあります。

競合相手が多い地域であるにも関わらず、賃料相場を把握せず、料金設定してしまうと、利用者確保につながりません。

競合が多いということは、需要が多いということにつながるわけではないでしょう。

初期費用が高い

駐車場経営を始める際に、見た目などにこだわってしまい、初期費用高くなってしまったケースです。

駐車場は未舗装やアスファルト舗装をされて経営している方が多いです。

しかし、土間コンクリートなどで舗装した場合、アスファルト舗装工事費用の1.5倍以上の価格になりかねません。

初期費用をいくらかけても相場より掛けはれた賃料は利用者確保につながりません。

そのため、如何に費用をかけずに経営を始めるかが大切となります。

駐車場の配置が悪く、利用者が停めにくい

駐車場の配置が悪く利用者が停めにくいため、人気がない駐車場となってしまうケースです。

敷地に対する敷地効率を考慮し、収益性を優先したため、無理な駐車場レイアウトにしてしまう方がいます。

利用者は駐車場の立地を第一優先し、次に停めやすさと料金を優先します。

停めにくい駐車場より、停めやすい駐車場を優先するのは必然でしょう。

不動産会社の管理がずさん

経営する月極駐車場が遠隔であった場合、委託する不動産会社の管理がずさんで、収益が落ちるケースがあります。

例えば、利用者がいるのにもかかわらず、契約していることを大家に伝えない悪徳不動産会社もあります。

本来大家に振り込まれる賃料を、不動産会社がもらっているということです。

大家も遠隔地に住んでいるため、利用者状況がわかならいケースは気を付ける必要があります。

さらに、不動産会社が駐車場利用者募集に力を入れない場合もあります。

賃貸住宅と比べ、駐車場賃料は料金が低いため、不動産会社がもらえる管理手数料も低くなります。

不動産会社の立場からすると、駐車場募集をするより、賃貸住宅の仲介をした方が儲かるためでしょう。

利用者が賃料未納

駐車場利用者が賃料未納や滞納をする場合も考えられます。

利用者が未納の場合、民事ではないため、警察の介入は不可能です。

そのため当事者同士で解決する必要があります。

最悪の場合、裁判などの訴訟を起こす必要がありますが、弁護士の費用や時間を費やしてしまうでしょう。

レッカー車などで無理やり立ち退きさせることも出来ますが、より大きなトラブルになる要因にもなりかねません。

事前に出来る対策方法3選

駐車場経営の失敗事例を解説しました。

手軽に始められるとはいえ、失敗は避けたいところです。

ここでは駐車場経営で失敗しない為にも、事前にできる対策方法3つ、

  • 周辺リサーチを行う
  • 施工会社に相見積もりを取る
  • 信頼できる不動産会社に委託する

を紹介していきます。

周辺リサーチを行う

駐車場経営を始める前に周辺リサーチをしておきましょう。

調べることは下記の3つ、

  • 近隣需要
  • 賃料相場
  • 競合先

であり、駐車場には管理会社の看板があるケースが多いため、不動産会社に問合せしてみましょう。

「駐車場の空きはありますか?」「何台分空いていますか」「賃料はいくらですか」などと聞けば、不動産会社も借りたい人かなと思い教えてくれます。

もし教えて頂けない場合は、インターネットで検索してみましょう。

また、駐車場は夜中に車が止まっていることが多いので、確認しに行くことで稼働率もわかるようになります。

施工会社に相見積もりを取る

駐車場の料金には相場というものが存在します。

駐車可能台数と、収入の上限が決まっているため、初期費用を少しでもさげて経営した方がもうかるでしょう。

そのため、駐車場の工事をする際は、必ず相見積もりを取るようにしましょう。

外構工事の費用は思った以上に各社差額が出ます。

安く、良質な工事をしてくれる会社に依頼するように心がけて下さい。

信頼できる不動産会社に委託する

先ほどもお伝えした通り、駐車場の管理を委託する不動産会社は大切です。

近所の不動産会社だからという理由だけで判断するのではなく、大手の不動産会社などにも相談してみると良いでしょう。

大手の不動産会社の場合、管理体制も整っているうえに、先ほどの利益の横領などでニュースに乗るような真似は考えにくいです。

また、地域によって異なりますが、利用者募集での際でも、大手の方が広告宣伝能力は高いケースもあります。

駐車場経営を始めてからできる対策方法2選

次に駐車場経営を始めてからできる対策方法を2つ解説します。

差別化を図る

近隣に安い駐車場が出来た際は気を付けなければなりません。

需要が高い地域であれば、安い駐車場が出来ても、すぐに契約者で埋まるため、利用者離れの確率は低いです。

しかし、需要が高くもないところの場合、やはり価格は安い事に越したことはないため、注意する必要があるでしょう。

万が一、利用者が居なくなった場合、賃料を下げるか、差別化を図る必要があります。

賃料を下げてしまうと、競合先も賃料を下げて募集する可能性があるため、値段が下がって行く一方です。

そのため、差別化を検討しましょう。

例えば、カーポートなどを設置したり、ガレージタイプにしたりするなどです。

車好きの方や、積雪が多い地域では人気となります。

もちろん工事費用も必要となりますので、収益に繋がるかを検討する必要があります。

売却して他の土地で経営を始める

利用者の確保が出来ず、収益が上がらない場合、売却も検討してみましょう。

差別化を図ったとしても、収益確保が出来ない場合も考えられます。

その場合、売却して他の土地を購入し、駐車場経営を始めることも検討して良いでしょう。

不動産会社に相談すると、売却査定額を1週間ほどで算出してくれます。

しかし、しつこい電話も来る可能性があるので、相場平均を知りたい方は国土交通省地価公示・都道府県地価調査で調べることが可能です。

実際に売買された事例を確認することが出来るので、自身が経営している駐車場の近隣物件を確認して見ましょう。

まとめ

駐車場経営で失敗した事例6選と対策方法3選を解説してきました。

経営を始めるという事は収益を得るだけでなく、失敗するリスクが必ずついてきます。

失敗は成功の基と言いますが、駐車場経営おいての失敗は、損失に直接つながる場合が多いため、十分気を付けなければなりません。

間違った駐車場経営をしないためにも、事前に出来る対策を理解してから望むようにしましょう。