不動産投資の種類はこの数年で大幅に増えてきました。
従来の個人で売買や賃貸する形に加えて、日本でもREIT(不動産投資信託)が充実してきましたし、最近では不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディングも急成長しております。
不動産投資にはまとまった資金が必要である、面倒な手続きが発生するというのは昔の話になりました。
ここでは不動産クラウドファンディング、REIT、ソーシャルレンディングの3つの種類の不動産投資を紹介します。
それぞれの特徴やメリット、デメリットも理解することで自分にあった資産運用が見つかるはずです。
ぜひ活用してみて下さい。
①Rimple(リンプル)・・・東証一部上場企業「プロパティエージェント」が運営。最大10%の高利回り案件が魅力。
②TREC FUNDING(トレックファンディング)・・・東証一部上場総合不動産会社「トーセイ」が運営。首都圏エリアに特化した優良な不動産情報からさらに厳選されたファンドに投資できる。
③CRE Funding(シーアールイーファンディング)・・・東証一部上場企業「株式会社シーアールイー」が運営。業界初の物流不動産特化型クラウドファンディング。
Contents
不動産投資クラウドファンディングとは?概要を簡単に紹介

不動産投資クラウドファンディングとは、個人が直接物件を購入するのではなく、出資という形で運営会社と他の出資者と共同で購入をして分配金をもらう仕組みです。

物件を選ぶのも面倒な管理をするのも運営会社。
出資した後に私たちが行うのは主に分配金を受け取ることだけです。
運営会社や他の方々との共同出資のため多くのサービスでは1万円から投資ができます。
現在不動産投資の中でも最も人気の高いサービスの1つでしょう。
不動産投資クラウドファンディングのメリット・デメリット
不動産投資クラウドファンディングのメリットに加えて、注意点としてデメリットもお伝えいたします。
メリット1. 面倒な手続きや管理が不要
不動産投資をためらう理由に面倒な手続きや管理などに時間が取られることがありますよね。
資産運用ではなく仕事になってしまう。
しかし不動産投資クラウドファンディングでは物件を選んで実際に購入し、運用期間中に管理するのも全て運営会社が行います。
我々出資者は最初に運営会社と契約をして入金すれば、あとは分配金を受け取るだけです。
手間がかからないという面で非常に大きなメリットがあります。
メリット2. 価格が安定している
不動産投資クラウドファンディングは応募の段階で想定利回りと運用期間が決まっています。
想定利回り通りに運用が完了しない場合もごくまれにありますが、きちんと運営会社と物件を選べばほぼ確実に収益が得られる安定した資産運用といえるでしょう。
一方でREIT(不動産投資信託)では株式と同様に毎日値段が変わります。
ハイリスク・ハイリターンの金融商品のため買った時より大きく値崩れすることも多いです。
そんな株式やREITとは異なり、安定していてかつ日々値動きを気にしなくてよい点もクラウドファンディングのメリットです。
管理にも値動きチェックにも時間をかけなくてよい資産運用ができます。
メリット3. 1万円からの少額投資
従来の不動産投資では最低でも数百万円の資金が必要であり、ローンが当たり前の投資手法でした。
資産運用はしたいけれど借金は怖いという方が多いと思います。
不動産投資クラウドファンディングでは1人で物件を購入するわけではないので、1つの物件に1万円から投資ができます。
さらに少額投資を活用して何十もの物件に投資することで、分散投資というリスクを抑えるメリットも生まれます。
不動産投資を誰でも可能にしたのがクラウドファンディングという仕組みです。
デメリット1. 人気がありすぎて出資ができない
上記のようなメリットがあるため不動産投資クラウドファンディングはとても人気があり、多くのサービスでは出資を募集しても応募者の方が多い状況になります。
早い者勝ちで出資者を決める場合はPCやスマホで待ち構える必要がありますし、抽選で決める場合は外れる場合もあります。
1つのサービスだけに登録しているとなかなか出資の機会が得られないことも多いので、複数の運営会社に登録しておくことをお勧めします。
案件に応募ができる1週間前などにメールで通知が来たりしますので、いつどこのサービスで応募できるかを把握しておくのがコツでしょう。
デメリット2. 途中解約できない場合もある
資産運用をしていても急にまとまった現金が必要になることはありますよね。
不動産投資には流動性リスクといってすぐに現金に戻せないデメリットがあります。
従来の不動産投資に比べればはるかに手続きも簡単にはなっていますが、それでも運営会社によってはすぐには途中解約できない規定や、損をしかねない場合もあります。
流動性に関しては株式と同じくREITの方が優れています。
運営会社によっては途中解約しやすいサービスもありますので実際に出資する際は規定をきちんと確認しましょう。
デメリット3. 元本保証ではない
投資においては当たり前の前提ですが、銀行預金ではないので元本保証ではありません。
予定通りの配当がもらえない場合や最悪出資金が減る可能性もゼロではないです。
ただし不動産投資クラウドファンディング業界では優先劣後方式という出資者の資金を優先的に守る仕組みを大半の運営会社が導入しています。
実際に減配や元本割れが一切ない運営会社も多いので、出資する際は運営会社の実績を確認しましょう。
REITとは?概要を簡単に紹介

REIT(不動産投資信託)とは、運営会社が出資者から資金を集めて不動産の売買や賃貸を行う金融商品の1種です。

株式のように証券取引所に上場している商品が大半であり、配当に加えて値上がり益を狙える点が特徴。
そのため出資者は証券会社から商品を売買する必要があります。
また1つの物件ごとではなく何十もの物件にまとめて出資することになります。
日々の値段は上下し、株式同様に日々売買も可能なため、不動産投資といっても安定収入を目的とした資産運用よりも株式投資に近い側面もあるでしょう。
REITのメリット・デメリット
REITは日本よりも米国で人気の仕組みなのですが、近年では日本版(J-REIT)も充実し資金が集まっています。
まだ広くは知られていないREITのメリットとデメリットをお伝えします。
メリット1. 日々売買が可能
不動産投資は現金化が難しいという流動性リスクを一番解決するのはREITです。
株式同様、最短で同日に買うことも売ることもできます。
値段はその時の価格のため売ることで得をすることも損をすることもありますが、現金に戻せなくて困ることはありません。
市場が開いている平日ならば原則可能です。
メリット2. 面倒な手間が要らない
不動産投資クラウドファンディングと同様に、REITも面倒な手間なく不動産投資ができます。
クラウドファンディングでは運営会社と契約を結ぶようにREITは証券会社と契約を結びますが、一度済ませてしまえばスマホ1つで管理できます。
不動産投資に関わる事務手続きや物件の管理などは一切不要。
証券口座をすでに持っている方にはすぐにでも始められます。
メリット3. 値上がり益が狙える
REITは他の株式と同様に毎日値段が変わります。
配当も株式の平均よりは高いですが、値上がりによる利益も狙えます。
これはクラウドファンディングというより従来の不動産投資に近いです。
日々トレードができる点は一部の方には大きなメリットでしょう。
デメリット1. 毎日値段が変わる
REITのメリットとして値上がり益が期待できます。
しかし同時に値段が下がる可能性もあります。
毎日値段は変動し、相場が崩れれば値段が半分になることもあり得ます。
値段が上がったか下がったか気になってしまう方には時間の無駄やストレスにもなってしまうのでお勧めしません。
デメリット2. 配当や元本を守る仕組みがない
不動産投資クラウドファンディングもREITも元本保証ではありません。
ただしクラウドファンディングについては優先劣後方式の導入によって出資者が守られる仕組みがあります。
一方でREITについてはどれだけ値段が下がっても配当が減っても投資家が守られる仕組みはありません。
事実、新型コロナウイルスの影響で無配当になるREITも出ています。
REITのリスクは低くないことは要注意です。
安定した資産運用が目的の方はお勧めしません。
デメリット3. 不要な物件を含むことでリターンが下がる
クラウドファンディングは1つの個別物件に出資をします。
一方でREITは実質何十もの物件に投資していることになります。
これにより利回りの高い物件もあれば赤字になるなど足を引っ張る物件にも投資する形になり、トータルの利回りは下がることになります。
クラウドファンディングでは6-7%の高利回りはありますがREITの配当は3-5%が相場です。
クラウドファンディングは個別、REITはまとめて投資する点が大きな違いでしょう。
ソーシャルレンディングとは?概要を簡単に紹介

ソーシャルレンディングとは運営会社が出資金を集めて特定の企業に融資を行い、返済金利を分配する仕組みです。

運営会社が投資家から資金を集めるためクラウドファンディングという分類では同じですが、購入型に対してソーシャルレンディングは融資型クラウドファンディングともいわれます。
購入型は運営会社が実際に物件を購入して運用をしながら出資者に利益を分配しますが、ソーシャルレンディングは運営会社が事業者に資金そのものを貸付して、その返済金利を分配する形になります。
ソーシャルレンディングの特徴として不動産の目利きよりも貸付する事業者の返済能力のスクリーニングが重要です。
ソーシャルレンディングのメリット・デメリット
ソーシャルレンディングは高金利のためとても魅力的に見えますが、しっかりとメリットとデメリットをお伝えいたします。
メリット1.購入型クラウドファンディングよりも高利回り
購入型クラウドファンディングでも6%以上の高利回り物件はありますが、ソーシャルレンディングの利回りは全体的にさらに高く10%ほどの案件もあります。
ソーシャルレンディングで融資を受けるのは、一般の金融機関では融資が受けにくいため高金利でも借りる必要がある事業者です。
そのためリスクが高まる分金利も上がるわけです。
メリット2. 価格が変動しない
高金利の投資をしながらも価格が変わらない点はメリットです。
REITのように毎日価格が変わってしまったら余計な勉強が必要になったりと資産運用に時間をかける必要が出るかもしれません。
高金利だけど価格が下がってしまったので結果的にマイナスという不安がないのはよいですよね。
メリット3. 面倒な管理が不要
一度出資すればあとは金利を受け取るだけという点も魅力的です。
日々の確認や事務手続きが一切不要で、忘れていれば金利が振り込まれる仕組みは資産運用に時間をかけたくない人には最適でしょう。
デメリット1. 元本保証ではない
他の金融商品と同様に元本保証ではありません。
いくら10%という圧倒的な高金利でも融資先の事業者が倒産してしまっては元本の全額回収は厳しいでしょう。
金利は月々払われる運営会社が多いですが元本は期間満了後です。
初心者の方は特に注意が必要です。
デメリット2. 途中解約は購入型以上にできない
もしもの時に投資を途中でやめて現金に戻す流動性リスクですが、ソーシャルレンディングは途中解約について一番厳しいサービスでしょう。
資金そのものを高金利で貸しているわけですから資金を途中で抜かれてしまっては意味がありません。
途中解約がない前提の、余剰資金の範囲で出資をしましょう。
デメリット3. 購入型よりハイリスク・ハイリターン
購入型クラウドファンディングよりも金利が高い分、リスクも高いと理解しましょう。
運営会社は融資先の事業者をスクリーニングしていますが、それでも通常の金融機関融資が受けられない理由があるわけで、返済の遅れや最悪貸し倒れの可能性もゼロではありません。
魅力的な高金利とセットでリスクは意識する必要があります。
不動産クラウドファンディング・REIT・ソーシャルレンディングの違いを表で比較

ここまで見てきた不動産投資に関する3つのサービスについて一覧表で違いを確認しましょう。
不動産クラウドファンディング | REIT | ソーシャルレンディング | |
金利平均 | 3-5% | 3-4% | 5-7% |
価格変動 | 原則なし | 毎日(平日) | なし |
元本保証 | なし | なし | なし |
途中解約 | 運営会社によっては可能 | 毎日可能(平日) | 原則不可 |
複雑な手続きや管理 | なし | なし | なし |
少額投資 | 可能 | 可能 | 可能 |
まとめ
不動産投資はクラウドファンディング、REIT、ソーシャルレンディングといくつもの方法で一気に身近になりました。
どれも少額からの投資が可能であり、面倒な手続きや管理も不要です。
一方で毎日値動きがあり値上がり益も狙えるREITもあれば、価格の変動がなく放置しておけばよいクラウドファンディングもあります。
不動産投資の難点であった流動性リスクを解決する商品も出てきました。
リスクとセットではありますが10%近い高金利も可能であり、ひとりひとりの資産運用の目的に合ったサービスが存在しています。
ぜひメリット・デメリットをよく理解するために参考にしてみてはいかがでしょうか。
①Rimple(リンプル)・・・東証一部上場企業「プロパティエージェント」が運営。最大10%の高利回り案件が魅力。
②TREC FUNDING(トレックファンディング)・・・東証一部上場総合不動産会社「トーセイ」が運営。首都圏エリアに特化した優良な不動産情報からさらに厳選されたファンドに投資できる。
③CRE Funding(シーアールイーファンディング)・・・東証一部上場企業「株式会社シーアールイー」が運営。業界初の物流不動産特化型クラウドファンディング。

【執筆・監修】松本拓也

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