偽装ファクタリングに注意!危険な実態と見分け方を解説 (1)ファクタリングを活用した資金調達を検討している方は、偽装ファクタリングに注意しましょう。

偽装ファクタリングは違法な貸付けに該当する可能性があり、違法な取立て行為や詐欺など、様々な金銭トラブルのリスクが生じます。

当記事では、

  • 偽装ファクタリングとは何か
  • 代表的な手口
  • 悪徳な業者を見分けるポイント

などを分かりやすく解説しています。

安全にファクタリングを利用するため、ぜひ参考にしてください。

偽装ファクタリングとは

ファクタリングそのものは合法の資金調達方法ですが、闇金業者や詐欺業者が行う違法で悪質な「偽装ファクタリング」が増えています。

その違法性の高さから、「悪徳ファクタリング」や「闇ファクタリング」と呼ばれることも。

ファクタリングとは、企業が取引先に対して有する「売掛債権」を支払い期日前に買い取ってもらうサービスで、お金を借りる(融資)とは別物です。

一定の手数料が引かれますが、企業は売掛債権の売却代金として早期に資金を調達することが可能となります。

一方で偽装ファクタリングでは、“ファクタリング契約を装い、金銭の貸付行為”が行われます。

ファクタリングそのものへの認知度が低いことを逆手に取って「債権の買取りであって融資ではなく、柔軟な対応が可能」などと言葉巧みに契約を持ちかけてきます。

偽装ファクタリングの代表的な4つの手口

悪質な金融業者の手口については、金融庁や日本貸金業協会からも注意喚起が促されています。

一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。しかし、近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています。また、ファクタリングとして行われる取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります。事業者の皆様におかれては、こうした偽装ファクタリングを利用することのないよう、十分注意してください。

(中略)

引用:金融庁からの注意喚起

「偽装ファクタリング」とは、高額な手数料を差し引き、売掛債権の買い取り代金を支払うものの、正規の債権売買でないことから、買主が回収リスクを負わず、債権回収できない場合は買戻しを行わせるもので、実態は貸付けです。貸金業の登録がされていない無登録業者のヤミ金融です。くれぐれもご注意ください。

(中略)

引用:日本貸金業協会からの注意喚起

偽装ファクタリングの被害から身を守るための代表的な4つの手口、

  • 債権の買戻しを強要
  • 債権の売買ではなく貸付を行う
  • 債権の買い取り額が著しく低額
  • 個人を対象にした給料ファクタリング

について知識を深めましょう。

債権の買戻しを強要

偽装ファクタリングに最も多い手口が「買戻請求権」や「償還請求権」のついた違法契約です。

  • 買戻請求権・・・ファクタリング業者が利用者に債権の買い戻しを請求できる権利
  • 償還請求権・・・売掛金が回収できない場合、ファクタリング業者が利用者に請求できる権利

これらの権利は、言い換えると「売掛先に何かトラブルあった場合、利用者側に責任を負ってもらう権利」といったところでしょう。

正規の業者は「お金をもらえる権利(売掛債権)」に加えて「債権が回収できなかった時のリスク」を買い取る代わりに、ファクタリング手数料を徴収しています。

一方でこれらの権利が「あり」になっていると、売却するのは「売掛債権」のみで「債権不履行のリスク」は利用者側が負うことになってしまいます。

債権の売買ではなく貸付を行う

ファクタリング契約と称し、債権を担保に「高金利の貸付」を行う手口です。

正規のファクタリング契約は「お金が振り込まれる権利」を売却する資金調達方法ですが、この手法では債権譲渡は行われません。

その実態は、売掛債権を絡ませることで言葉巧みにファクタリングを装った「有担保ローン」。

月々の返済が発生する・最初に差し引かれる手数料とは別に金利が発生するなど、内容はファクタリングとは全く別物です。

債権の買い取り額が著しく低額

ファクタリング手数料はファクタリング会社が自由に決めることができます。

著しく高額な手数料を取ることもできてしまうのが現状ではあるものの、優良な業者は相場や債権のリスクに見合った相応な手数料を徴収します。

一方で悪徳な業者は、利用者の足元を見て相場よりはるかに高額な手数料を徴収するほか「足りない分は融資で」と法外な取引を持ちかけてくることもあるでしょう。

個人を対象にした給料ファクタリング

偽装ファクタリングの被害にあうのは、売掛債権を保有する企業だけではありません。

給料を貰う権利を買い取ると謳った偽装ファクタリングも横行しています。

名称に「ファクタリング」という文字が入っているものの、実態は貸金でありファクタリングとは全くの別物。

SNSを通して利用者を募るなど、手口も巧妙化しています。

給料ファクタリングについてもっと詳しく→

偽装ファクタリングの見分け方

ファクタリングという金融契約自体は、違法なものではありません。

世界中でも多くの企業が積極的に取り入れている資金調達方法で、国内でも多くの信頼できる企業がファクタリングサービスを提供しています。

しかし、ファクタリング業を営むことへのハードルが低いことなどから、悪質な業者が多く存在するのも事実です。

以下の項目に1つでも当てはまったら偽装ファクタリングの可能性が大!

  • 買い取り金額が著しく低い
  • 契約内容についての説明が曖昧
  • 審査の甘さをアピールしている
  • 振込ではなく、現金での取引
  • 担保や保証金などを要求される
  • 契約書が「金銭消費貸借契約」となっている

少しでも怪しいなと感じたら即刻で取引を中止してください。

すでに契約を交わしてしまっている場合には、必要に応じて警察・消費者センター・専門家に相談しましょう。

「償還請求権の有無」は必ず確認!

偽装ファクタリングに騙されないため、最初に確認するべきポイントは「償還請求権」と「買戻請求権」の有無です。

契約内容

償還請求権無し(ノンリコース)

買戻し請求権無し

償還請求権有り(ウィズリコース)

買戻し請求権有り

意味

売却した債権が不履行等になった場合でも、利用者側は責任を負わない

売却した債権が不履行等になった場合、利用者側がその責任を負う

通常のファクタリング契約で、これらの権利が付帯することは絶対にありません。

「償還請求権有り」「買戻し請求権有り」となっている時は、取引を中止してください。

複数の業者から見積もりを取ろう

悪質なファクタリング会社から身を守るため、複数の業者から見積もりをとることは自衛手段として非常に有効です。

ファクタリング手数料に相場はあるものの、売却する債権のリスク度合いによってその額は大きく変動します。

そのため「このファクタリング手数料は妥当な金額なのかな?」と思ってもインターネット等で得られる情報だけでは正しく判断しにくいでしょう。

最低でも2社以上のファクタリング業者から見積もりを取り、手数料額を比較してください。

自分の売却する債権の手数料相場が見えてくるでしょう。

まとめ

当記事では、偽装ファクタリングの手口や見分け方について解説しました。

《偽装ファクタリングの手口》

  • ファクタリングをうたっているものの実態は貸金契約
  • 著しく高い手数料を請求してくる
  • 債権不履行等のリスクを利用者側に負わせる内容の契約

ファクタリングそのものは、国も肯定する合法な資金調達法資金調達法で、融資にはない様々なメリットがあります。

しかし、売掛債権の売買という専門的な話である点やファクタリングについて定める法律がない点などが影響し、悪徳な業者による偽装ファクタリングが混ざりこんでしまっているのが現状です。

金融トラブルに巻き込まれないためには、利用者側が正しい知識を身に付け自衛することも大切です。

今回紹介した内容をしっかりと頭に入れて、安全なファクタリング利用に役立ててください。