「売掛金の回収を代行してくれるサービスが気になる」
「売掛金回収代行のメリット・注意点は?」

売掛金は信用取引のなかで成り立つものですが、手元資金が不足していることから、支払期日通りに入金してくれない取引先も少なくはありません。

売掛金を入金するように催促を行うことも一つの手ですが、未入金の売掛先が複数存在する場合は、多大な労力と時間がかかってしまいます。

そこで活用できるのが「売掛金回収代行」のサービスです。

売掛金回収代行サービスを活用することで、売掛金回収にかかる労力や時間を削減することができます。

今回は、編集部が売掛金回収代行サービスのメリットと注意点についてまとめてみました。

売掛金の回収を代行してくれる業者もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

売掛金回収代行とは

売掛金回収代行サービスとは、その名の通り売掛金の回収を代行してくれるサービスです。

企業間取引で採用されることの多い「掛け取引」では、商品・サービスの提供から代金の受け取りまでに30日~60日ほどの支払いサイトが存在します。

この期間に売掛先が経営悪化に陥った場合は、売掛金の回収が難しくなります。

場合によっては、支払期日通りに売掛金を回収することができず、不良債権化してしまうケースも珍しくありません。

しかし、売掛金回収代行サービスを活用することで、より高い確率で売掛金を回収することができます。

売掛金の一部しか回収できない場合もありますが、売掛金の未回収が資金繰りに与える影響を最小限に抑えることが可能です。

また、売掛金回収の際にかかる労力や時間を削減できるため、本来の業務に集中することができます。

このことから、売掛金回収代行サービスは売掛金の回収に苦労している方や請求業務にかかる労力や時間を削減したい方におすすめのサービスだといえるでしょう。

売掛金の回収を代行してくれる業者3選

本章では、売掛金の回収を代行してくれる業者3選、

  • 債権回収会社(サービサー)
  • ファクタリング会社
  • 法律事務所

について、それぞれ解説していきます。

債権回収会社(サービサー)

債権回収会社(サービサー)とは、法務省から許可を得て債権の回収代行を行っている業者です。

企業から未回収の債権を買取り、債務者に対して催促や訴訟などの回収業務を行います。

債権回収会社を利用するメリットは、確実に未回収の債権を回収できることです。

債権本来の金額よりも低くなってしまうケースがほとんどですが、回収業務を委託すると同時に債権を売却するため、確実に債権を回収することができます。

また、債権回収にかかる労力や時間の削減により、本来の業務の生産性が向上します。

ただし、債権回収会社を利用できるのは、基本的に金融機関のみです。

債権回収会社が扱える債権の種類は「特定金銭債権」に限られているため、一般的な売掛金の回収代行を依頼することは難しいといえるでしょう。

また、高額の手数料を請求されるうえ、無理な催促や訴訟などにより、取引先との関係性が悪化してしまう可能性もあります。

ファクタリング会社

ファクタリングは、売掛金を早期に現金化できるサービスです。

ファクタリング会社は売掛債権を買取り、手数料を差し引いた金額を利用者に入金します。

売掛債権担保融資ではなく「売買契約」に該当するため、債務超過や赤字決算など、経営状況や信用情報に問題を抱えている場合でも利用可能です。

また、担保・保証人を設定する必要がないうえ、即日で売掛金を現金化することもできます。

ファクタリングには、売掛先が取引に参加しない「2社間ファクタリング」と売掛先が取引に参加する「3社間ファクタリング」の2種類の契約形態があります。

このうち「3社間ファクタリング」では、ファクタリング会社が売掛金の回収を代行してくれます。

ファクタリング会社へ売掛債権を譲渡した後は、売掛先からファクタリング会社へ直接売掛金が入金されるため、利用者自身が売掛金の回収業務を行う必要はありません。

また、2社間ファクタリングよりも低い手数料で利用することができます。

ただし、3社間ファクタリングを利用する際は、ファクタリングの利用に関して売掛先から承認を得なければいけません。

ファクタリングに対して良いイメージを持たれていない方もいるので、売掛先との信頼関係が重要となります。

法律事務所

弁護士や司法書士が在籍する法律事務所の場合、売掛金の回収代行を依頼することができます。

法律事務所には、法人に限らず、個人でも売掛金の回収代行を依頼することが可能です。

法律事務所は、さまざまなシチュエーションや法律の知識を有しているため、利用者に最適な回収方法を提示してくれる可能性が高いです。

また、当事者間で法的トラブルに発展しにくいメリットもあります。

ただし、法律事務所は債権回収会社やファクタリング会社とは異なり、債権を買取ってくれるわけではありません。

法律事務所が債権を回収することができなかった場合は、その分多額の損失を受けることになるため、注意が必要です。

売掛金回収代行サービスを利用する3つのメリット

次に売掛金回収代行サービスを利用する3つのメリット、

  • 貸し倒れリスクが軽減される
  • 請求業務を委託できる
  • 与信管理を行ってくれる

について、それぞれ解説していきます。

貸し倒れリスクが軽減される

売掛金回収代行サービスを利用する最大のメリットは、貸し倒れリスクが軽減されることです。

売掛金が発生する信用取引では、商品・サービスの提供から代金の支払いまでに一定の期間が空きます。

取引時には問題なくとも、売掛金の支払期日までに売掛先が経営悪化や倒産に陥ってしまった場合は、売掛金の貸し倒れによる損失を受けることになります。

しかし、売掛金回収代行サービスを利用することで、債権を業者に売却することができるため、貸し倒れリスクを軽減することができます。

本来受け取ることができる金額よりも低くなるケースがほとんどですが、売掛金の貸し倒れによる損失を最小限に抑えられます。

売掛金の回収業務を委託できる

売掛金回収代行サービスを利用することで、売掛金の回収業務を委託できるメリットがあります。

売掛金の回収業務は、多くの場合手作業で行われるため、多大な労力と時間がかかります。

また、取引先が増えるほど、管理工数も多くなるため、人為的なミスが発生しやすい傾向にあります。

しかし、売掛金回収代行サービスを利用すれば、売掛金の回収業務をすべて委託することができます。

売掛金の回収業務にかかっていた労力と時間を削減できるため、本来の業務の生産性向上に期待することができます。

与信管理を行ってくれる

売掛金回収代行サービスを利用することで、同時に取引先の与信管理を行うことができます。

債権回収会社やファクタリング会社は、債権を買取る際に取引先の信用力に問題がないか審査を行います。

この審査に通過できた場合、取引先に売掛金を支払える返済能力があると判断することができるため、今後は安心して取引を行うことができるようになるでしょう。

売掛金の未回収リスクが低ければ、資金繰り計画も立てやすいため、設備投資など多額の事業投資をしやすくなります。

売掛金回収代行サービスを利用する際の2つの注意点

次に売掛金回収代行サービスを利用する際の2つの注意点、

  • 手数料がかかる
  • 確実に回収できるわけではない

について、それぞれ解説していきます。

手数料がかかる

売掛金回収代行サービスを利用する際は、必ず手数料が発生します。

手数料により、本来受け取る予定だった売掛金の額面よりも、実際に受け取ることができる金額が少なくなってしまうため、注意が必要です。

また、法律事務所に依頼する場合は、成功報酬など高額な費用が発生する可能性があるため、適宜自社のニーズに合った売掛金回収代行サービス業者を選ぶようにしましょう。

確実に回収できるわけではない

残念なことに、売掛金回収代行サービスを利用したからといって、入金予定だった売掛金のすべてを回収できるわけではありません。

債権回収会社やファクタリング会社の場合、売掛金の未回収リスクや支払期日までの期間などによって、売掛金のうち何%を買取るかという買取率が決定されます。

法律事務所の場合は、売掛金の回収代行を依頼しているだけなので、売掛先との話し合いや訴訟の状況によっては、1円も回収できないケースもありえます。

まとめ

今回解説した売掛金回収代行サービスについて、重要なポイントを5つにまとめてみました。

  • 債権回収会社とファクタリング会社では、未回収の売掛債権を売却することで売掛金を回収することができる。
  • 法律事務所はさまざまなシチュエーションや法律に関する知識が豊富であることから、トラブルに発展せずに売掛金を回収できる可能性が高い。
  • 売掛金回収代行サービスを利用することで、売掛金の貸し倒れリスクを回避することができる。
  • 売掛金回収代行サービスを利用することで、回収業務にかかっていた労力や時間を削減できるため、本来の業務の生産性向上に期待できる。
  • 売掛金回収代行サービスを利用しても、本来の売掛金すべてを回収することはできない。

売掛金回収代行サービスは、メリット・注意点を理解したうえで利用するようにしましょう。