今回不動産テックラボでは、人工知能(AI)搭載の不動産業務システム「Gate.」を運営している、リーウェイズ株式会社様にインタビューをさせていただきました。

不動産業務システム「Gate.」は、下記の4つのツール・サービスから成り立っています。

Gate. Investment Planner・・・AI分析を活用して投資不動産の全期間利回り、賃料、価格、空室率の推移、LTVなど投資の将来性を予測できるツール

Gate. Market Survey・・・ワンクリックで指定したエリアの市場分析ができるツール

 ③Gate. Office Market Survey…ワンクリックで指定したエリアのオフィス市場分析ができるツール。

Gate. Plus・・・自社の課題に応じて、人工知能(AI)やビッグデータをカスタマイズして導入できるサービス。過去の事例として、静岡銀行の「Shizugin Investment Planner(SIP)」、オリックス銀行の「キャッシュフローシミュレーター」、コスモスイニシアの「VALUE AI」などがある。

また、リーウェイズ株式会社の代表を務める巻口成憲氏は「不動産テック協会」の代表理事を務められており、不動産テック業界の中心人物でもあります。

今回は、不動産業務システム「Gate.」に焦点を当て、株式会社リーウェイズ様にインタビューをさせていただいた内容を紹介していきます。

ぜひ参考にして下さい。

Gate.の公式サイトはこちら⇨

リーウェイズ株式会社様へのインタビュー内容を紹介

Gate.Investment Planner

今回は、不動産テックラボで事前に用意した10の質問に回答いただく形で、インタビューをさせていただきました。

順番に質問と回答を紹介していきましょう。

Q1.「Gate.のサービス概要について簡単に教えてください。」

「Gate.」は不動産価値分析AIクラウドサービスで、金融機関や不動産事業者様にご提供しているSaaSプラットフォームです。

2億件超の物件データをディープラーニングによって解析し、不動産の将来の収益分析が行える国内唯一の分析ツールとなっています。

ボタン一つで不動産の分析サービスが完結するシンプルな操作性でありながら、ファンドやREITでの分析レポートと遜色のない高度な分析ができることが特徴で、中小企業から大企業まで幅広いお客様の業務に対応するパッケージとなっています。

すでに140社以上の不動産事業者様、10社以上の金融機関にサービスを提供させていただいております。

Q2.「Gate.をスタートしたきっかけ・経緯は何ですか?」

近年スルガ銀行の不動産融資の問題や三為業者による不当な不動産取引が注目を集めましたが、こうした問題は昔から不動産業界、不動産投資業界に存在していました。

不動産投資は世界では資産形成の常識であるのに、日本だけが不動産投資に対してネガティブな印象を持ってしまっているというのは、とりもなおさずこうした不透明で不誠実な一部のプレイヤーが不動産業界の信頼を損ね続けた結果と考えており、事実そうした事例は後を絶ちません。

そうした不動産投資の不透明さを払拭することで、真に開かれた投資マーケットを構築したいという思いで、不動産取引のプロフェッショナルを支援していく「Gate.」サービスを構築しました。

Q3.「競合・類似サービスと比較した際の独自性などがあれば教えてください。」

正確な意味での競合・類似サービスは存在していません。

不動産の分析評価で一般的に使用されている方法は「取引事例比較法」と言われる方法で、近隣類似物件がどのくらいの価格で取引されているかを参考に、当該不動産の価格を評価する方法です。

こうした「取引事例比較法」のプレイヤーは何社か古くからいるプレイヤーが存在しています。

一方で昨今の不動産取引を取り巻く不透明な環境の中では、「取引事例比較法」では問題を解決することができません。

悪徳業者の高値取引の事例が類似物件として持ち出されれば、その悪徳業者の事例が根拠となり、また不正な取引を産むだけだからです。

そこで金融庁は2018年9月に不動産融資の行政方針を変更し、金融機関に対し不動産の評価においては、今の比較ではなく、将来どのくらい収益を生むことができるかを重視するようにと指導を出しました。

それが「収益還元法」という評価方法です。

「収益還元法」を使って不動産の将来の収益を分析できる人工知能ツールを提供しているのは国内では「Gate.」だけですので、そうした背景で現在多くの会社様が弊社のサービスをご利用いただいています。

Q4.「Gate.を利用することで、どういった課題を解決できますか?」

前述した通り、不動産が「将来」生み出す収益を分析することが可能になるという点が最大の特徴です。

不動産の投資価値を判断する指標はこれまで「表面利回り」というものしかなかったのが不動産投資マーケットの最大の問題でした。

「表面利回り」というのは「今この瞬間どのくらいの収益が取れているか」という説明指標でしかありません。

不動産の収益性は築年数によって変化します。

同じ場所に建っている不動産でも築10年のものと築50年のものではテナント賃料も異なりますし、投資家が期待する収益利回りも異なります。不動産投資において真に大切なのはそれを加味した「全期間の利回り」なのです。

これまでデータを蓄積する環境がなく、本当の不動産の価値を分析する事ができなかった事が不動産取引環境の課題であり、それを人工知能で解決することができるというのが弊社サービス「Gate.」の最大の強みと言えます。

Q5.「Gate.をどういった人に使って欲しいと考えていますか?」

不動産取引に関わる全てのプロフェッショナルの方に使っていただくことを想定しています。

不動産業者だけではなく融資をする金融機関様や、資産形成のアドバイスをするFP、税理士の先生、相続問題に関わる弁護士の先生など、不動産の資産分析を必要としている人は日本だけで150万人以上います。

そうしたプロフェッショナルの方全てに弊社のサービスを利用していただければ、不透明と言われている今の不動産業界を変えることができると考えています。

Q6.「今後のGate.の展望など、イメージがあれば教えてください。」

国内の金融機関、不動産会社全ての不動産分析のデファクトスタンダード(事実上の標準)になるのが第一目標であり、国外の不動産のプロフェッショナルにマーケットを拡大していく計画です。

不動産はすでにグローバルアセットとなっており、海外投資マネーも大量に日本に入ってきている中、正しい分析ができるプラットフォームが存在していなかったのがこれまでの状況でした。

国際的にみて日本の不動産市場はかなり割安かつ経済も安定していて、品質は世界最高水準という現実から日本の不動産は海外に開かれることによって、取引規模が倍増するポテンシャルがあるマーケットと理解しています。

そのグローバル不動産取引プラットフォームになっていくことが次の展開です。

Q7.「リーウェイズ株式会社の社内にはどういった経歴の社員さんが在籍していますか?」

エンジニアが半数以上を占める体制になっていますので、不動産業とは全く関係ない仕事をしてきた人間が集まっています。

社内では保険会社出身、テレビ局出身のメンバーが営業で活躍しているなどバラエティに富んだ経歴の社員が集まっています。

また、20年以上不動産ビジネスに関わってきたプロフェッショナルがきちんと製品に業界の要望を織り込んでいるため、ITエンジニアも不動産業界に非常に詳しくなっており、不動産投資に興味を持ってやりたがっているエンジニアが出てきているような環境です。

Q8.「会社としての将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

不動産ビジネスは、日本の住環境を支えるインフラ産業であるというプライドを持っている人が非常に少ないという問題意識を持っています。

生涯で最も高額な買い物でありながらきちんとした数字の分析を行うことができる人がごく少数であるというのが不動産業界の問題です。

まずその状況を改善し、全ての不動産取引にかかわる人がプロフェッショナルであると誇りを持つことができる分析支援ツールを提供することが我々のミッションです。不動産の真の価値の透明性と、信用度の向上を図ることで市場を拡大させていきます。

そして日本の不動産プロフェッショナルのインフラツールとしてのポジションを獲得することが第一のゴールです。

Q9.「不動産テック業界の将来性についての見解があれば教えてください。」

海外、特に欧米で不動産テックは盛り上がりを見せており、不動産大手のテクノロジー化の一方でテックプレイヤーの不動産リアルビジネスへの参入などの業界の融合が始まっているのが現状です。

日本でも大手不動産会社を中心に不動産テックへの注目が集まる中、金融の世界と近い不動産融資の現場などではいち早くテクノロジーの採用が見られるようになってきました。

欧米でこれまでおこってきたように、今後数年で日本でもテクノロジーを使った不動産取引が当たり前になる環境になると予想されます。

激動の時代の中ビジネスチャンスが非常に多くなっているのが今の不動産テック市場です。

Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

テクノロジーの活用によって業界が変革するというダイナミズムに触れると、多くの人がその波の中で勝負をしたいという希望を持ちます。

ただしその中で生き残っていくためにはきちんとした戦略に基づいたケイパビリティが必要です。

やりがいを感じつつも脳から血が出るほど考え、がむしゃらに実行する。

そうした環境を希望する人はぜひ不動産テックマーケットにきてください。

一緒に不動産業界を改革しましょう。

会社情報

会社名 リーウェイズ株式会社
所在地 〒150-0002
東京都渋谷区渋谷2-6-12 ベルデ青山ビル5階〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田1-3-1-400
大阪駅前第1ビル4F 1-110
設立 平成26年2月3日
代表取締役社長 巻口 成憲
資本金 467,048,356円(資本準備金等含む)
公式サイトURL https://www.leeways.co.jp/

最後に

今回は、人工知能を搭載した不動産業務システム「Gate.」を運営している株式会社リーウェイズ様のインタビュー記事を紹介しました。

すでに数多くの導入実績があり、また導入企業の中に日本を代表する大手企業が多数含まれていることからも、「Gate.」の需要の高さ・信頼性の高さが伺えます。

不動産業界の情報の非対称性や不透明性が問題視されることが多い中、不動産業界の健全化・透明化に貢献する「Gate.」の社会的意義はとても大きいのではないでしょうか。

「Gate.」に興味を持たれた方は、ぜひ下記の公式サイトをチェックしてみてください。

Gate.の公式サイトはこちら⇨