投資家歴10年の個人投資家。ベンチャー企業の役員も務める。慶應義塾大学在学中に株式投資を始め、米国から新興国まで含んだ世界中の株式投資、債券、不動産、コモディティまで幅広く運用中。
2014年から不動産中古ワンルームマンション投資、2017年からロボ投資、2018年からソーシャルレンディング、不動産投資クラウドファンディングも開始し、現在も継続中。
「J-REITにも色々種類があるらしいけど何がおすすめなの?」
「星野リゾートが運営するREITがあるけど収益的にはどうなの?」
など、不動産投資信託であるJ-REITについて疑問を持つ人は多いと思います。
J-REITは、不動産投資法人が投資家から集めた資金を使って不動産投資を行い、家賃収入や売却によって得た収益を投資家へ分配する金融商品です。
投資先は居住系やホテル、商業ビル、倉庫など多岐に渡ります。
J-REITには、一つの分野に投資する特化型、いくつかを組合せる複合型、全ての不動産にバランスよく投資する総合型の3つの種類があります。
それぞれの特徴を理解して自身の投資方針に合うJ-REITを選ぶことが重要です。
今回は、J-REITの種類、おすすめの理由、注意点について解説します。
目次
J-REITには3つの種類に分けられる
J-REITでは、それぞれの不動産投資法人が得意な分野に不動産投資を行って収益を上げます。
J-REITの種類は大きく分けると、特化型、複合型、総合型の3つです。
ここでは、J-REITには3つの種類、
- 特化型
- 複合型
- 総合型
について解説します。
特化型
特定の不動産に特化して投資するREITが特化型REITです。
それぞれの不動産投資法人が居住用マンション、リゾートホテルやオフィスビル、商業施設、倉庫など、得意な分野に投資を行います。
リゾートホテルやオフィスビル、商業施設は、景気の影響を受けやすいので景気回復局面では分配金の増加、価格の上昇が見込めます。
一方で、居住マンションはホテルやオフィスビルと比べると景気の影響が少ないのが特徴です。
分散投資ができる複合型や総合型と比べるとリターンは高いですがその分リスクは高くなります。
複合型
居住用マンションとオフィスビル、商業施設とリゾートマンションなど、複数の分野に投資を行うREITが複合型REITです。
安定した収益が見込める居住用マンションと景気の影響を受けますが高収益が期待できるオフィスビルを組合せる事でリスクを分散します。
特化型と比べると大きな利益は出しにくいですが、安定した運用が期待できます。
総合型
状況に応じて様々な不動産に投資を行うREITが総合型REITです。
景気が良い時はオフィスビルや商業施設に投資を行い、景気が悪くなると居住用マンションにシフトするなどして収益を確保します。
複合型のように投資する分野を決めないので柔軟なポートフォリオを組むことができますが、景気を見極める力が必要なので資産運用会社の力量が問われるREITと言えます。
J-REITがおすすめの3つの理由
J-REITは株やFXのようなハイリスク・ハイリターンの金融商品と比べて、安定した収益を得やすい不動産に投資しているのでミドルリスク・ミドルリターンの商品と言われています。
個人で不動産投資を行うと多額の資金が必要ですが、J-REITなら少額な資金で不動産に投資することが可能です。
不動産投資のプロである資産管理法人が投資家から集めた方な資金を使って複数の分野の不動産に投資をすることでリスク分散をしています。
ここでは、J-REITがおすすめの3つの理由、
- 少額な資金から不動産投資ができる
- リスク分散が可能
- 運用はプロにお任せ
について解説します。
少額な資金から不動産投資ができる
個人で不動産投資を銀行から借り入れをして行う場合、ワンルームマンションで数百万、アパートだと数千万の頭金を準備する必要があります。
しかし、J-REITは、1口から購入できる銘柄もあり、数万円~数十万円で不動産投資を始めることができます。
2022年4月13日現在一番価格が安いJ-REITはインヴィンシブル投資法人ですが、1口42,250円で購入することが可能です。
リスク分散が可能
個人で不動産投資を行うと物件をいくつも購入することは難しいのでリスク分散しにくいです。
J-REITは、投資家から多額の資金を集めて資産を運用するので、複数の物件や多様な分野の不動産投資をすることでリスク分散が可能です。
運用はプロにお任せ
J-REITを運営している不動産投資法人は、法律で実務を行うことができないのですべての業務を専門の会社に委託します。
資産の運用の委託先は、不動産投資が得意な資産運用会社です。
J-REITは資産運用のプロに任せることで安定した収益を生み出しています。
J-REITの2つの注意点
ミドルリスク・ミドルリターンのJ-REITですがやはりリスクはあります。
災害によるリスクがある
J-REITの対象は投資用マンションやホテル、商業ビルなどの不動産なので、地震や洪水、火災などの災害が行った場合には物件が被災する恐れがあります。
災害によって建物が倒壊や損壊、浸水すると建物が利用できなくなるだけでなく、資産価値が大きく低下します。
特に日本は地震が多く、最近では台風被害も頻繁に起こる国です。
J-REITを購入する際は、災害リスクが起こる可能性も考慮しながら投資を行う必要があります。
価格の下落、分配金の減額リスクがある
J-REITは株式と同様に東京証券取引所に上場しているので投資家の売買することによって価格が上下します。
景気の上昇局面では上昇しますが、リーマンショックやコロナショックの際には大きく価格は下落しました。
又、J-REITの収益が悪化すると分配金が減額されるケースも多いです。
購入する前には、必ずREITの価格や分配金の推移を確認する必要があります。
星野リゾート・リート投資法人とは?
星野リゾート・リート投資法人は、星野リゾートをスポンサーとするホテル特化型J-REITです。
資産運用は、星野リゾート・アセットマネジメントが行っており、星野リゾート関連の星のやなどへ投資しています。
ここでは星野リゾート・リート投資法人、
- 星野リゾート・アセットマネジメントが運用する不動産投資信託
- 星のやなど星野リゾート関連への投資
- 35%を下回るLTV
について解説します。
星野リゾート・アセットマネジメントが運用する不動産投資信託
星野リゾート・リート投資法人は星野リゾート・アセットマネジメントが運用する不動産投資信託です。
星野リゾート・アセットマネジメントは、星野リゾートが100%出資を行ってJ-REITを運表するための資産管理法人として2010年5月14日に設立されました。
星野リゾート関連のホテルへの投資だけでなく、星野リゾートが持つ再生ノウハウを活用した不動産投資を行っています。
星のやなど星野リゾート関連への投資
星野リゾート・アセットマネジメントのポートフォリオは、星野リゾートグループのホテルが中心です。
星野リゾートが運営するホテルには、独創的な非日常空間を演出する星のや、西洋型リゾートホテルであるリゾナーレ、小規模温泉旅館の界などがあります。
他にも星野リゾート関連以外のリゾートホテルや都市観光ができるホテルや海外の星野リゾート関連施設にも投資も行っています。
35%を下回るLTV
J-REITでは、投資家から集めた資金の他に、金融機関から借り入れを行って不動産投資を行っています。
LTVは、ローン・トゥ・バリューの略で、J-REITが保有している不動産の価値に対する借入金の割合のことです。
星野リゾート・リート投資法人のLTVは35%と他のREITと比べても低く、金利上昇局面でも影響を受けにくいREITと言えます。
星野リゾート・アセットマネジメントの会社概要
星野リゾート・アセットマネジメントの詳細情報は以下の通りです。
会社名 | 株式会社星野リゾート・アセットマネジメント |
株主 | 株式会社星野リゾート(100%) |
設立年 | 2010年5月14日 |
資本金 | 1億円 |
所在地 | 東京都中央区京橋三丁目6番18号 |
まとめ
J-REITは、不動産投資法人が投資家から集めた資金を不動産で運用する上場投資信託です。
投資家は分配金を受け取ることができ、証券取引所で売買することによって売却益を得ることができます。
J-REITには、特化型、複合型、総合型の3種類がありますが、高収益を目指す、安定した投資をしたいなど投資スタイルによって選ぶリートは異なります。
高収益が見込める特化型リートの中では、再生事業を得意とする星野リゾートが運営する星野リゾート・リート投資法人がおすすめです。
運営が好調な星野リゾート関連への投資を行っており、LTVも35%と低く、金利の上昇を受けにくいので安定した運用が見込めます。
これからJ-REITを始めようと考えている人は、星野リゾート・リート投資法人を検討してみてください。