- これまで、賃貸物件を借りるには不動産会社に行って直接部屋を見せてもらわなければなりませんでした。
多くの物件を比較したい方にとっては、内見の時間と労力をかけることは大きな手間であり、不動産会社にとっても同行のコストは大きいものです。
そんな中、Virtual Reality=仮想現実(以下VR)の技術を使ったVR内見の技術が登場し、自宅にいながら物件の内見ができるようになりました。
ユーザー、不動産事業者にとってWin-Winのサービスと言えるでしょう。
そこで今回は、おすすめのVR内見・内覧サービスを人気ランキング形式でご紹介します。
人件費などのコストに悩んでいる不動産事業者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。
目次
VR内見・内覧サービスの選び方のポイント5選を紹介!
VR内見は2016年に登場し、ここ数年で導入する賃貸仲介業者が一気に増えています。
これまで、賃貸物件を決めるには何件も内見する必要があり、遠方に住んでいる方や時間のない社会人にとっては、非常に大変な作業でした。
VR内見の登場によって、自宅にいながら内見が出来るようになったのは大きな変化です。
今後VR内見はスタンダードになると考えられており、他社との差別化をする上でも、導入を検討される賃貸仲介業者の方も多いのではないでしょうか。
ここでは、VR内見を導入するにあたって確認しておきたい、VR内見サービスの選び方のポイント・注意点5つ
- 初期費用と月額の両方を含めた利用料
- 撮影機材の違い
- 画質
- 撮影データの上限
- 無料トライアル期間
を紹介しておきます。
VR内見サービスの選び方のポイント1.初期費用と月額の両方を含めた利用料
VR内見サービスを提供している会社は、初期費用を安く打ち出していたり、逆に月額費用を安く見せている場合があります。
初期費用と月額利用料の両方を把握して、トータルでの金額感を把握した上で判断するようにしましょう。
VR内見サービスの選び方のポイント2.撮影機材の違い
VR内見サービスは、スマホで撮影できるものや、独自の機材が必要になるものなど、撮影機材に違いがあります。
手軽さを重要視するのであればスマホなどで撮影できることは大きなメリットになるでしょうし、よりクオリティの高いVR内見の情報が欲しい場合は専用の機材を使用したサービスの方が良いでしょう。
VR内見サービスの選び方のポイント3.画質
VR内見サービスは、どのサービスも撮影の手順や利用方法は似ています。
違いが出るポイントは「画質」です。
VR内見を利用するユーザーの懸念点のひとつは、「実際に内見した時と変わりなく、部屋の状況を把握できるか」と言う点。
画質の粗いVRサービスでは、部屋の状況を正しく伝えることができません。
導入する際は、VRの解像度やデモ機能を活用した上で、違いをしっかりと比較するようにしましょう。
VR内見サービスの選び方のポイント4.撮影データの上限
サービスによっては、撮影データの上限が設定されている場合があります。
上限があるサービスは費用面で安くなる場合もありますが、より多くの物件情報をVRデータにしたい場合は向いていないでしょう。
どれくらいの物件数をVRデータ化したいのかによって、上限の有無は必ず確認しておいてください。
VR内見サービスの選び方のポイント5.無料トライアル期間
VR内見サービスを導入するにあたって、無料のトライアル期間があるかどうかも確認しておきましょう。
実際に使ってみて初めて分かる部分もありますので、試してから導入できるかどうかは重要です。
VR内見・内覧サービスのおすすめ人気ランキング5選を徹底比較!【2022年最新】
VR内見の導入にあたって、「どのVR内見・内覧サービスを使えば良いか」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
導入にはコストが掛かるため、それぞれのVR内見・内覧サービスの機能や特徴の違いについて理解した上で選ばないと無駄な損失を出すことになります。
それでは、VR内見・内覧サービスの機能や特徴について、人気ランキング形式でご紹介しましょう。
VR内見・内覧サービスおすすめ人気ランキング1.ナーブオンライン接客

「ナーブオンライン接客」は、ナーブ株式会社が提供する賃貸事業向けサービスのひとつです。
ナーブ株式会社は、不動産だけでなく、レジャー、ブライダルやバーチャル店舗など幅広い分野にVRサービスを提供しており、VR開発に豊富な実績を持ちます。
ナーブオンライン接客は、アプリインストール必要なし、会員登録不要で、URLワンクリックで手軽にVR内見が行えるサービス。
VR内見中の画像は、お客様側からもスタッフ側からも操作できる独自の機能を搭載しているため、効果的な接客が可能です。
連携している「ナーブ撮影アプリ」を使えば、場所を記録しながら撮影できるため、間取り図に自動で対応させられたり、画像の編集が簡単に行えたりと、撮影業務の効率化も行えます。
ナーブオンライン接客の概要
運営会社 | ナーブ株式会社 |
設立日 | 2015年10月15日 |
資本金 | 3億520万5000円 |
本社所在地 | 東京都港区赤坂6−1−20 国際新赤坂ビル西館B1階 |
VR内見・内覧サービスおすすめ人気ランキング2.スペースリー

「スペースリー」は、株式会社スペースリーが運営する、不動産分野を中心に観光や旅行など4,000社以上が利用しているVRサービスです。
特許も取得している「VRコンテンツの遠隔同期機能」はVR内見と相性が良く、不動産事業者の継続利用率は98.9%と、高い評価を得ています。
パノラマ写真を撮影してクラウドにアップロードするだけで、高品質のVRコンテンツが自動作成できるのが特徴で、AI画質処理や顧客視線データ分析などの最先端技術の操作も非常にシンプルです。
スペースリーの概要
運営会社 | 株式会社スペースリー |
設立日 | 2013年8月 |
資本金 | 2億6796万円 |
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷3-6-2 第2矢木ビル3F |
VR内見・内覧サービスおすすめ人気ランキング3.THETA 360.biz

「THETA 360.biz」は、株式会社リコーが企業向けに提供しているVR用映像を作成するクラウドサービスです。
ワンショットで360°撮影できる「RICOH THETA」で撮影した画像を、専用アプリで簡単にVRコンテンツにでき、共有もアプリで完結します。
カメラメーカーならではの美しい画像と、シームレスな連携が強みです。
オプションとして、CGの家具などを配置してバーチャルステージングが行えるVRステージングや、画像の切り出しや明るさ補正を行ってくれるAI機能も搭載されています。
THETA 360.bizの概要
運営会社 | 株式会社リコー |
設立日 | 1936年2月6日 |
資本金 | 1,353億円(2021年3月31日時点) |
従業員数 | 81,184名(2021年3月31日時点) |
本社所在地 | 東京都大田区中馬込1-3-6 |
VR内見・内覧サービスおすすめ人気ランキング4.ZENKEIデジタルツイン不動産

「ZENKEIデジタルツイン不動産」は、全景株式会社が提供するAIを活用したVRサービスです。
パノラマ画像と間取り図から、AIが自動でVRを規制してくれるため、編集作業が必要ありません。
VR内見の基本的な機能に加えて、内見者が「いつ、どの部屋の、どの箇所を、どのように見ていたか」など、人力では分からないデータを見える化してくれるため、よいりよい接客につなげることもできます。
営業マンの代わりにAIが物件を案内してくれるなど、個性的な機能も多数です。
ZENKEIデジタルツイン不動産の概要
運営会社 | 全景株式会社 |
設立日 | 1995年4月 |
資本金 | 1億円 |
本社所在地 | 石川県金沢市大豆田本町甲48-1 |
VR内見・内覧サービスおすすめ人気ランキング5.不動産VR

「不動産VR」は、株式会社VRが提供するVR作成サービスです。
CGに特化したVRコンテンツ作りに力を入れており、CGの作成に加えて、360度パノラマ画像の撮影も認定のVR専門カメラマンが担当してくれます。
プロが作成してくれるため、自力での撮影とは一線を画するクオリティのVR内見の提供が可能です。
クオリティが高い分費用も高く、戸建ての場合は、外観のみで140,000円〜、内観・外観は560,000円〜となっています。
また、VR画像にCGで家具などホームステージングしてくれるサービスのかぐおくんは、9,800円〜です。
VRの会社概要
運営会社 | 株式会社VR |
代表者 | 小川慶太、岩谷真史 |
本社所在地 | 神奈川県横浜市西区高島2-11-2スカイメナー横浜2F |
VR内見サービス5選を表でわかりやすく紹介
※表は横にスライドできるので、参考にしてください。
会社名 | ナーブオンライン接客 | スペースリー | THETA 360.biz | ZENKEIデジタルツイン不動産 | 不動産VR |
サービス内容 | クラウドサービス | クラウドサービス | クラウドサービス | クラウドサービス | VRコンテンツの制作 |
フリー(お試し)プラン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
初期費用 | 要問い合わせ | 無 | 無 | 無 | 無 |
月額利用費 | 要問い合わせ | 4,980円〜(Personalプラン)その他、Business、容量無制限プランあり | 5,000円(パーソナルプラン)10,000円(スタートプラン) 30,000円(ビジネスプラン) 50000円(エンタープライズプラン) | 30,000円(ベーシックプラン)60,000円(プレミアムプラン) | 無 外観のみ140,000円 内観・外観560,000円 |
まとめ
VR内見システムを使えば、新築・中古物件の売買や賃貸物件の内見が、家や事務所で手軽に行えるので非常に便利です。
お部屋探しが難しい、遠方にお住まいの方や忙しい方だけでなく、「内見する手間を省きたい」という方も増えています。
VR内見に加えてIT重説なども導入すれば、非対面で物件を借りることも可能になります。
VR内見の導入にあたっては、費用や機能はもちろん、会社の規模や取扱い物件数などを踏まえて、よく検討してください。
他社との差別化や顧客サービスにおいて、VR内見サービスを導入する企業は今後も増えていくのではないでしょうか。