投資家歴10年の個人投資家。ベンチャー企業の役員も務める。慶應義塾大学在学中に株式投資を始め、米国から新興国まで含んだ世界中の株式投資、債券、不動産、コモディティまで幅広く運用中。
2014年から不動産中古ワンルームマンション投資、2017年からロボ投資、2018年からソーシャルレンディング、不動産投資クラウドファンディングも開始し、現在も継続中。
「日本プロロジスリートのファンドの運用状況は?」
「日本プロロジスリートは購入しても問題ない?」
投資先として日本プロロジスリートを検討している方の中には、上記のような疑問を持っている方が少なくありません。
日本プロロジスリートに限ったことではありませんが、投資すべきかどうかを判断するためには、投資を検討しているJ-REIT銘柄の運用状況や特徴をしっかりと把握しておくことが重要なためです。
そのため、この記事では、日本プロロジスリートの特徴や運用状況などについて詳しく解説していきます。
日本プロロジスリートへ投資を検討している方は、この記事を参考にしてください。
目次
日本プロロジスリートとは
日本プロロジスリートは、物流開発や運営をしている国際的な企業であるプロロジスグループをスポンサーとする、物流施設に特化したJ-REITです。
実際、スポンサー企業であるプロロジスグループのノウハウを最大限活用するために、複数企業向けの物流施設である大型マルチテナント型物流施設に重点投資を行っています。
そんな日本プロロジスリート投資法人の2022年6月8日時点の投資口価格と時価総額は、以下の表で確認してください。
【3283日本プロロジスリート投資法人】
投資口価格 | 時価総額 | 分配金利回り | 基準日 |
349,000円 | 931,952.15百万円 | 2.81% | 2022年6月8日 |
出典:日本プロロジスリート投資法人 – JAPAN-REIT.COM SP版
なお、今後の日本プロロジスリート投資法人の価格や利回りなどの推移については、上記のサイトで確認することができます。
日本プロロジスリートの価格推移
日本プロロジスリートの価格は、2019年1月時点の投資口価格は「238,200円」で、2022年6月8日時点では、「349,000円」まで上昇しています。
出典:日本プロロジスリート投資法人 – JAPAN-REIT.COM SP版
推移としては、上記のグラフからわかるように、新型コロナウイルスの影響により一時的に価格が下がっていますが、すぐに回復しています。
これは他のJ-REIT銘柄には見られない傾向で、日本プロロジスリートと同様の物流特化のJ-REIT銘柄でも、下落からの回復には時間がかかりました。
このことからも、投資家からの信頼が厚いJ-REIT銘柄であることが見受けられます。
日本プロロジスリートの運営状況
日本プロロジスリートの運用状況を把握するためには、利回りの推移や分配金などを把握しておくことが重要です。
ここでは、以下の3つの内容を解説します。
- 分配金の推移
- 利回りの推移
- ポートフォリオの状況
上記のポイントついて解説していくので、日本プロロジスリートに投資するかを判断する参考にしてみてください。
日本プロロジスリートの運営状況1.分配金の推移
日本プロロジスリート投資法人が公表している第18期までの分配金の推移を確認すると、第18期の1口あたりの分配金は「4,945円」で、第17期から「98円」増えています。
また、第14期からみると分配金は増えており、今後も上昇する可能性が高いです。
日本プロロジスリートの運営状況2.利回りの推移
日本プロロジスリート投資法人の利回りは、2017年7月時点が「3.87%」で、2022年6月8日時点が「2.81%」になっており、利回りは「1.6%」下がっています。
出典:日本プロロジスリート投資法人 – JAPAN-REIT.COM SP版
推移としては、新型コロナウイルスの影響を受けたことで投資口価格が一時的に下落して利回りが大幅に上昇していますが、すぐに下落しています。
しかも、投資口価格が上昇し続けている一方で、分配金は投資口価格に対して大幅に増えていないため、その後も利回りは下落傾向です。
ただし、利回りが低いとはいえ、投資口価格は上昇しており、配当金も安定しているため、十分に魅力的なJ-REIT銘柄だと言えます。
なお、日本プロロジスリート投資法人は、「JAPAN-REIT.COM」が公表しているJ-REITの利回りランキングによると、61銘柄中「56位(2022年6月7日時点)」でした。
日本プロロジスリートの運営状況3.ポートフォリオの状況
日本プロロジスリートが公表しているポートフォリオサマリーを確認すると、2022年5月25日時点では、運用している物件数が「55件」、資産規模は「8,160億円」になっています。
ちなみに、投資している不動産は、複数企業向けの物流施設である大型マルチテナント型物流施設が主です。
なお、資産規模については、上記のグラフからわかるように増え続けており、今後も増え続けることが見込まれています。
このように、日本プロロジスリートは今後も資産規模が拡大していくことが見込まれており、安心感のあるJ-REIT銘柄です。
日本プロロジスリートの特徴
日本プロロジスリートには、以下の3つの特徴があります。
- 物流施設への重点投資
- プロロジスグループによる全面的なサポート
- リスク分散により収益が安定している
ここでは、日本プロロジスリートの上記に挙げた特徴について解説していくので、内容をよく把握したうえで、投資をするのかを判断してください。
日本プロロジスリートの特徴1.物流施設への重点投資
日本プロロジスリートは、物流施設への重点投資を行っています。
しかも、日本プロロジスリート投資法人が考えるAクラスの物流施設にのみにしか、投資をしません。
その日本プロロジスリート投資法人が考えるAクラスの物流施設の条件は以下です。
- 概ね延床面積16,500平方メートル(5,000坪)以上の規模を有する物流施設であること
- 人口集積地や高速道路のインターチェンジなどの交通の結節地点または主要な港湾・空港に近接していること
- 効率的な保管と作業を可能にする広大な倉庫スペースがあり、基準を満たす高さや床荷重などが確保されている
- 上層階の倉庫スペースへ直接トラックがアクセス可能な車路があるか、または十分な能力の垂直搬送設備を備えていること
- 免震性能または高い耐震性能があり、自然災害に対して構造上・設備上の安全性が確保されていること
上記の条件を満たした物流施設に重要的に投資しているため、リスクを軽減した運用ができ、安定した家賃収入を見込むことができます。
したがって、日本プロロジスリートは、賃貸需要が高い物流施設に投資をしており、リスクが低いJ-REIT銘柄です。
日本プロロジスリートの特徴2.プロロジスグループによる全面的なサポート
プロロジスグループはアジアやアメリカ大陸、ヨーロッパなどの世界19カ国で、物流施設の開発や運営を行っている企業で、約5,500社の企業に賃貸している世界最大規模の物流企業です。
また、プロロジスグループの最終持株会社であるPrologis, Incは、米国リートであり、日本プロロジスリートと同様に物流不動産に特化しています。
日本プロロジスリートは、こういった豊富な物流施設の運用や開発をしているプロロジスグループがスポンサー企業であるため、そのノウハウを最大限活かした運用が可能です。
安定した運用がなされているJ-REIT銘柄を探している方は、ぜひ検討してみてください。
日本プロロジスリートの特徴3.リスク分散により収益が安定している
日本プロロジスリートは、以下の2つのリスク分散をしています。
- テナントとの長期契約の締結ができるため、稼働率が安定できる
- 施設のメンテナンスコスト・新しいテナントを入居させるために必要な設備投資コストを低く抑えている
上記のような契約やコストを抑える工夫を行うことで、リスク分散が可能になり、安定した収益が出ているのが特徴です。
日本プロロジスリートの概要
投資法人の概要は以下になります。
会社名 | 日本プロロジスリート投資法人 |
設立日 | 2012年11月7日 |
執行役員 | 坂下 雅弘 |
本社住所 | 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 東京ビルディング21階 |
なお、スポンサーであるプロロジスの概要は以下のとおりです。
会社名 | プロロジス |
設立日 | 1999年 |
代表者名 | 山田 御酒 |
本社住所 | 〒100-6421 |
まとめ
日本プロロジスリートは、複数企業向けの物流施設である大型マルチテナント型物流施設に重点投資を行っているJ-REIT銘柄です。
安定した運用をしており、投資口価格も上昇しているため、投資を検討する方が増えています。
そのため、この記事では、日本プロロジスリートの特徴や運用状況などについて詳しく解説してきました。
日本プロロジスリートへ投資を検討している方は、この記事を参考にしてください。