今回不動産テックラボインタビューをさせていただいたのは、商業ビルなどのエネルギーを見える化する「Enecon」を運営している株式会社PID様です。

エネルギーの利用量や料金の推移を見える化することで効率化が期待でき、省エネ法などで求められるレポートの自動化も支援してくれるため、業務改善にもなります。

省エネコンサルティングに関わる方に、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。

省エネを手助けする「Enecon」の公式サイトはこちら⇒

株式会社PID様へのインタビュー内容を紹介します

それでは早速、「株式会社PID様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。

Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず最初に、Eneconの概要について簡単に教えていただけますか?」

Eneconは、エネルギー利用状況を把握し、分析・改善につなげることを目指したシステムです。

エネルギー利用量や料金の推移の見える化や、法律や業界の基準(省エネ法、GRESB)等で求められるレポートの自動化を支援します。

Q2.「株式会社PID様は設立から4年経っていますが、Eneconをスタートしたきっかけ・経緯は何ですか?」

お客様から、省エネ法に対応した報告書の作成支援や、利用エネルギー量の見える化システムの開発を働きかけられたのがきっかけです。

ファシリティマネジメント、省エネ・エネルギー管理に関するコンサルティング事業を行っていたお客様だったため、お客様の知見をもとに開発をスタートしました。

まだPID設立前の、株式会社SYSTEM CONCIERGE(当時は、株式会社VARCHAR)時代のことです。

その後PIDが設立され、グループ内において不動産テック事業をPIDに集中させることを目的に、Enecon事業が移管されました。

そのため、PIDは設立から4年ですが、システムとしては10年の運用実績があります。

Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきたいと思います。データ入力の自動化、レポートの自動作成など、RPA技術を活用していると思います。社内にはエンジニアの方もいるのでしょうか?」

はい、自社内部のエンジニア陣で開発を行っています。

RPA活用に習熟したエンジニアが複数在籍しており、Eneconのほかに、賃貸管理システムへのデータ入力や滞納督促の自動化等の領域でも、RPAを利用したソリューションを提供しています。

Q4.「顧客はエネルギー会社や省エネのコンサルティング会社になりますか?」

私たちのお客様は、省エネ・コスト削減等に関するコンサルティングサービスを提供しているコンサルティング会社が中心となっております。

エネルギー会社による利用は現状ありません。

Q5.「導入によってどれくらいエネルギー効率がよくなりますか?事例があれば教えてください」

当サービスは、直接的にエネルギー利用量の削減に貢献するものではなく、データを確認することでエネルギー利用の改善につなげていくことを期待するものとなっています。(エネルギーに関するBIツールという位置づけです)

したがいまして、導入によってエネルギー効率がよくなることを保証するものではありませんが、事例としては、前月比・前年同月比での不自然な増加時に、設備の故障・水漏れ等を発見することができた事例があったと聞いています。

Q6.「大手コンサルティングファームのアビームコンサルティング等とも提携していると思います。Eneconの料金体系はどのようになっていますでしょうか?」

  1. 月額の基本料金
  2. 設定されたアカウント数及びサブメーターの数に応じた従量課金

というかたちになっています。

アカウント数は建物が基本単位となっており、さらにその入居テナント等の管理をするためのサブメーターという管理です。

Q7.「システム導入にかかる時間の目安があれば教えてください」

SaaSでの提供であるため、アカウントを作成すればすぐに利用できます。

ただ、モニタリング対象となる建物等の情報を登録していく必要がありますので、そうした情報の登録にかかる時間次第というかたちです。

これまでの実績では、長くても2-3日程度で導入ができています。 

Q8.「同業他社が多いかは分かりませんが、株式会社PID様の強みや独自性を教えてください」

PIDでは不動産テック領域に絞って事業を開発・推進しているため、業界知識が蓄積しやすい体制になってきました。

また、事業を推進するパートナーに恵まれたため、「省エネコンサルティング事業」を行う上で求められる、最先端の仕様についての知見を常にいただけています。

そのため、ニッチながら長く利用されるシステムを構築できているのではないでしょうか。

Q9.「具体的な株式会社PID様の将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

私たちPIDでは、「不動産業界をスマートに」をMissionとして、不動産管理領域のDXに貢献するためのソリューション・サービスの開発を推進しています。

まずは、基幹商品と位置づけているDicon(ダイコン)を通じて、国内の中小規模の不動産管理会社の業務効率改善に貢献していきます。

また、エネルギー使用に関するBIツールとしてEneconをブラッシュアップしていくことで、より多くの事業者様に利用していただきたいです。

将来的には「不動産業務の困りごと(ペイン)の解消をするプロダクトはPIDが作ってくれる」という期待をいただけるような存在になっていきたいと考えています。

Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

不動産管理業務におけるコミュニケーションの課題を解消するSMS・チャットツール「Dicon」をぜひ利用していただきたいです。

フリーアカウントの発行をいたしますので、お気軽にお問い合わせください!

また、2021年9月15日(水)『賃貸住宅フェア2021in東京』内で開催予定(13時30分〜)の『不動産テックピッチコンテンスト』本選への出場を予定しております。

ブースも出展いたしておりますので、ご来場予定の皆様にご挨拶させていただけることを楽しみにしております。

株式会社PIDの会社情報

会社名 株式会社PID
所在地 東京都港区新橋3丁目16-12 第一横山ビル2階
代表取締役社長 嶋田 史郎
公式サイトURL https://pid-corp.jp/

最後に

今回は、「Enecon」を提供している株式会社PID様のインタビュー記事を紹介しました。

エネルギー使用の報告は省エネ法により必須のものですが、報告書の作成を効率化するというニーズを満たしながら、エネルギーの効率化にもつながる素晴らしいシステムだと感じました。

今後もパートナー企業との強固な連携を生かしながら、より良いサービスを提供し続けてくれることでしょう。

今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからEneconの公式サイトをチェックしてみてください。

Eneconの公式サイトはこちら⇒

株式会社PID様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!