今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、シリーズ出荷累計40万台のスマート家電リモコンを開発しているラトックシステム株式会社様です。

赤外線リモコンで動く家電であれば、家電側に何か設定を行ったり、機器を追加したりといった作業も必要なく、スマホや声で操作できるようになります。

ご家庭のスマートホーム化を検討中の方はもちろん、物件に付加価値を付けたいとお考えの法人の方にもぜひチェックしていただきたいインタビューです。

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ラトックシステム株式会社様へのインタビュー内容を紹介します

それでは早速、「ラトックシステム株式会社様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。

Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず最初に、ラトックシステムの概要について簡単に教えていただけますか?」

ラトックシステム株式会社はパソコンの周辺機器を開発・販売するメーカーで、現在はその技術や経験を活かして、クラウドを含めたIoTデバイスやサービスの開発にも注力しています。

そのひとつが、シリーズ出荷累計40万台(2021年6月時点)の「スマート家電リモコン」です。

Q2.「次にラトックシステムをスタートしたきっかけ・経緯を教えてください。」

ラトックシステム株式会社は1983年、コンピューターのインターフェイスを企業向けに提供するメーカーとしてスタートしました。

1990年代に入り、市場の拡大に合わせて、コンシューマー向けにも展開を開始します。

PCと周辺機器をつなぐコネクタがバラバラだった時代、USB普及期という時代の変化に対応し続け、2010年代からはスマートフォン向けデバイス開発に舵を取ります。

2014年には、Bluetooth接続のリモコン「Bluetooth対応学習リモコンユニット」を開発。

Bluetoothの届く半径8mほどの範囲で、アプリから家電を操作するためのもので「おうちのリモコンをスマホにまとめられる製品」として提案を行っていました。

クラウドは、USBやLAN接続を使ってローカル環境でデータのやり取りをするこれまでの関係に、大きな変革をもたらしました。当社は2015年、クラウドにした第1世代スマート家電リモコン「RS-WFIREX1」を発売しました。

クラウドに対応することで、自宅のWi-Fiにつながるだけでなく、外出先から家電の操作ができるようになります。また、温湿度センサーと照度センサーを搭載し、遠隔からの確認ができる仕組みも盛り込みました。

スマート家電リモコンの認知度が上がったのは、スマートスピーカーが日本に上陸した2017年です。

話しかけての家電操作は未来の生活をイメージするもので、IoTが家庭にまで広がる転機となりました。

Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきたいと思います。スマート家電リモコンでどのような家電が使えますか?使えない種類の家電はありますか?」

赤外線リモコンで動く家電であれば、種類に制限はありません。

家電側に何か設定を行ったり、機器を追加したりといった作業も不要です。

アプリに登録されていない家電であっても、赤外線リモコンからボタンの信号を登録すれば使用できます。

ただ、ごく一部のテレビやエアコンは、2.4GHz帯など赤外線以外の無線を採用しているものもありますので注意が必要です。

また、赤外線はWi-Fiと違って壁を通さないので、スマート家電リモコンを設置した部屋にある家電が操作対象です。

家全体をスマート化する場合は、リビング、寝室、書斎など各部屋にスマート家電リモコンを設置してください。

赤外線の飛距離は製品により異なりますが、RS-WFIREX4では一般向け商品として最長クラスの見通し最大30mのため、安定した家電操作が行えます。

Q4.「声だけでも家電のリモコンを操作できますか?声を認識できる範囲はどれくらいですか?」

スマートスピーカーやスマホの音声サービスを使えば、声で家電を操作できるようになります。

「アレクサ」や「OK Google」で呼びかけた後、「テレビをつけて」「エアコンを24度にして」「照明をあかるくして」などで家電の操作を指定します。

「おはよう」とひとこと話しかけるだけで、エアコン・照明をつけて電動カーテンを開けるなど、まとめておこなう設定も可能です。

Amazon EchoにはAlexa、Google NestやAndroidにはGoogleアシスタント、iOS端末にはSiriが搭載されていますので、各サービスをご利用ください。

※細かな発話や操作範囲は、音声サービスによって異なります。

Q5.「あまりアプリなどに詳しくない高齢者でも使うことはできますか?どの程度サポートをしていただけますか?」

セットアップや家電の登録が完了している状態であれば、アプリから操作したい家電を選ぶだけで、あまり迷わず使っていただけます。

操作画面は使い慣れたリモコンに近く、直感的です。

セットアップでつまづいた場合は、リモコンサポートセンターが電話やメールで登録までサポートいたします。

企画開発、サポート担当の間では、最新情報やお客様のご意見の共有を密に行っています。

アップデートや改善は実現性を検討の上、順次対応しています。

Q6.「法人でも使うことはできますか?法人のどのような課題解決に活かすケースが多いですか?」

法人のお客様には、スマートホームサービスや家電製品との連携組み込みなどで採用されています。

家電リモコンのクラウドとお客様のシステムを連携することで、サービスに家電操作の機能を追加できます。

当社では、テレビ、エアコン、照明、電動カーテンなど、日本の家電に合わせたリモコンデータを登録し続けており、2021年6月時点700機種を超えました。

スマート家電リモコンで住む人の利便性を向上し、物件の価値をつける例としては、以下のような例があります。

 賃貸マンションでインターネット回線と組み合わせてIoTマンションとして展開。

赤外線リモコン採用の住宅設備、電動カーテンや照明・ロスナイなどをスマート化。

体の不自由な方の住宅に設置。

サービスへの組み込みでは、消費電力量をもとに家電を制御し省エネ対策、家電の状態からの行動を予測し見守りなどの事例があります。

Q7.「同様の他社サービスと比べてラトックシステムの強みやメリットを教えてください」

当社はデバイスの販売だけでなく、お客様のニーズに合わせたソリューションのご提案ができる点を強みとしています。

当社のスマート家電リモコンは、他サービスへの組み込みが容易に行えるよう、AWSクラウド上に設計しています。

家電操作の処理は構築済みの部分を使用し、お客様のサーバーやクラウド、アプリなどからは必要な機能を呼び出すことで、スピーディーな開発が行えます。

また、Wi-Fi以外にもBluetooth、Wi-SUN、Z-Wave、LTE-M接続の製品をリリースしています。

Q8.「製品もいくつか種類がありますが、それぞれ購入後もサポート先はありますでしょうか?」

リモコンサポートセンターにて、365日お問い合わせを受け付けています。

保証期間は1年で、期間を超えても有償にて修理対応が可能です。

Q9.「具体的なラトックシステム株式会社の将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

複数企業が得意分野の技術やネットワークを持ち寄り、ソリューション提案につなげる協業は、今後ますます進むことでしょう。

自社のみで実現できることには限界がありますが、他社システムとの親和性を高めれば異なる業界まで裾野を広げることが可能です。

それを実現できるのがクラウドです。

当社ではスマート家電リモコンのほかにもCO2センサーやワットチェッカーなどのデバイスを開発しており、いずれもクラウドで構築しています。

「家電を操作したい」「CO2や温湿度をはかりたい」「消費電力量や電流をはかりたい」などの要望は、いちからシステム開発しなくても連携により効率的に追加することができます。

IoTは、業種の垣根を超えて、さまざまな現場のお役に立てる技術と感じています。

今後、ラトックシステムはIoTを基盤とした人とモノを繋げるサービスの創出や、スマートハウスを支えるキーデバイスの開発を進め、多くのお客様の「かなえたい」を実現する製品づくりと提案を続けていきます。

Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

ここまでお読みいただきありがとうございます。

スマートホームはこれまで快適性・利便性向上、防犯や見守りといったサービスが中心でした。

今後は高齢化社会で自立した生活を送るための支援、スマートハウスでの省エネ取り組みで、住宅のスマート化への需要はますます高まってくると予想されます。

今回の記事をきっかけに、スマートホームがまだ身近でない方にも興味をもっていただけるとうれしいです。

当社情報は公式サイトのほかTwitterでも発信しています。

スマート家電リモコンの新製品や新機能の案内もこちらで随時案内していますので、よろしければフォローをお願いいたします。

法人のお客様はオンラインミーティングなどにも対応させていただきます。

質問や相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

https://sol.ratocsystems.com/contact/

ラトックシステム株式会社の会社情報

会社名 ラトックシステム株式会社
所在地 大阪府大阪市浪速区敷津東 1-6-14 朝日なんばビル
代表取締役社長 近藤 正和
公式サイトURL sol.ratocsystems.com(IoTソリューションサイト)
iot.ratocsystems.com(スマート家電リモコンサイト)

最後に

今回は、「ラトックシステム」を提供しているラトックシステム株式会社様のインタビュー記事を紹介しました。

常に時代の流れに対応し、先を読みながら製品を開発し続けていく姿勢が印象的でした。

今後さらに身近になっていくスマートホームにおいて、引き続き重要な役割を果たし続けていくのではないでしょうか。

今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからラトックシステムの公式サイトをチェックしてみてください。

ラトックシステムの公式サイトはこちら⇒

ラトックシステム株式会社様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!