投資や資産運用の新しい仕組みとしてソーシャルレンディングの人気が高まっています。

個人が運営会社を通して企業に融資することで、平均で5-6%の金利、中には10%以上の金利が得られるファンドもあり、募集があれば数分と待たずに埋まってしまうほど資金が集まっています。

ソーシャルレンディングの運営会社も次々と増えていますが、一方でどんなリスクがあるのか、失敗するケースはないのか不安な方も多いでしょう。

ソーシャルレンディングはここ数年で急速に拡大してきたばかりと歴史が浅く、いくつもの失敗パターンや、詐欺事件として裁判にまで発展したケースもあります。

そのためここではソーシャルレンディングの実際の失敗談や失敗例を6種類紹介します。

具体的なリスクや失敗、その対処法や結果を見てみましょう。

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ソーシャルレンディングの失敗談・失敗例6選と対策を紹介

具体的な事例をもとにソーシャルレンディングの失敗談や失敗例をお伝えします。

失敗ごとに対策ポイントも載せています。

参考にしてみてください。

ソーシャルレンディングの失敗談・失敗例① 総額30億円以上が奪われた「みんなのクレジット事件」

ソーシャルレンディングにおいて最大の詐欺事件がみんなのクレジット事件です。

みんなのクレジットは2016年にサービスを始めた直後から無謀とも言える高金利(14.5%)のキャッシュバックキャンペーンを行い、たった1年ほどで40億円以上の資金を集めます。

しかし実態はまともにファンドを運営しておらず、投資家への返済を他のファンドから充当などしていました。

また虚偽の担保や、40億円のうち30億円を代表である白石伸生氏の親会社に融資するなど様々な問題が発覚して行政処分を受けます。

その後全てのファンドで延滞が発生、自作自演の起訴や社名変更をして時間を稼ぎますが、2017年9月に投資家が起訴を起こします。

資金の延滞から3年も経った2020年6月に東京地裁が全額の支払いを命じる判決を下しましたが、実質30億円以上が奪われたことになります。

ソーシャルレンディングの名前を使った最大の事件といえるでしょう。

対策ポイント

みんなのクレジット事件はソーシャルレンディングが日本で始まったばかりで、法律含め環境が整っていない状況を狙った事件でした。

現在は融資先の情報開示など法律も整備され、ここまで大規模かつ悪質な事件は起きにくくなりましたが、それでも目先の金利だけを見て飛びつくのは危険です。

サービスを始めたばかりの運営会社などはキャッシュバックキャンペーンに力を入れますが、しっかりと検討する必要があるでしょう。

ソーシャルレンディングの失敗談・失敗例② maneoマーケット社の虚偽記載と10億円以上の流用

2018年当時ソーシャルレンディング業界において最大手であったmaneoマーケット社は、グリーンインフラレンディングという運営業者への融資として11%から14%という高金利で約130億円もの資金を集めました。

しかし融資目的は太陽光発電やスリランカでの水力発電事業としていましたが、実態はグループ会社内での増資など異なる目的に使われていました。

さらには自己資金と投資家からの出資金を区別せず同一の口座で使用しており、10億円以上の流用も発覚しました。

結果maneoマーケット社には行政処分勧告が出されました。

その後案件の募集や分配、返済も含めて全てが止まっており資金は返ってきておりません。

対策ポイント

ソーシャルレンディングの運営会社を選ぶ際は過去に虚偽記載や管理不行き届きなどがないか確認するとよいでしょう。

自社の資金と投資家からの資金を区別しない管理は仮想通貨の会社でも問題となるなど、新興の業界ではよく起きます。

投資をする際は金利だけでなく事業者リスクも考慮する必要があります。

ソーシャルレンディングの失敗談・失敗例③ 途中解約ができず資金が引き出せない

ソーシャルレンディングで多い失敗として途中解約ができないため出資した資金が引き出せないことがあります。

投資型のクラウドファンディングの中には途中解約可能なサービスもありますが、融資型であるソーシャルレンディングではほぼ不可能です。

高金利にひかれて貯金の大半を預けてしまい、予定外にまとまった資金が必要となった時に引き出せず、ソーシャルレンディングよりも金利の高いカードローンで借りてしまった失敗談もあります。

ソーシャルレンディングは途中で現金には戻せないと理解しましょう。

対策ポイント

ソーシャルレンディングは他のクラウドファンディングと比べても途中解約ができません。

そのためあくまで余剰資金だけを預けるよう気を付けましょう。

ソーシャルレンディングの失敗談・失敗例④ 元本保証ではない

ソーシャルレンディングは他の投資商品と同様に元本保証ではありません。

それどころか一般の金融機関から融資が受けにくい企業が高金利でも借りるわけですから、リスクは低くないと言えるでしょう。

実際に遅延が発生した例や貸し倒れが起きた運営会社はいくつもあります。

故意の虚偽記載などではなく記載通りのファンドでもリスクは消えません。

対策ポイント

過去の実績を詳細に載せている運営会社も増えてきました。

集めた資金額や投資家の数だけでなく、遅延や債務不履行の件数も確認するようにしましょう。

ソーシャルレンディングの失敗談・失敗例⑤ 引き出し手数料が自己負担

意外にある失敗例として引き出し手数料で利益が減ってしまうことがあります。

振り込み手数料と引き出し手数料が自己負担かは運営会社によって異なります。

運営会社が指定した銀行口座のみ無料で、その銀行に口座を持っていない場合は手数料がかかる場合も多いです。

手数料が500円の場合、1万円を5%で1年間運用した利益が無くなってしまうことになりますよね。

源泉徴収の20%を考えれば損までしてしまいます。

特に少額投資をしている方は手数料の差は大きいので注意が必要でしょう。

対策ポイント

出資をしてから引き出し手数料がかかることに気付くことも多いです。

お金を振り込んでしまう前に手数料の確認をおすすめします。

ソーシャルレンディングの失敗談・失敗例⑥ 人気がありすぎてファンドに投資できない

ソーシャルレンディング全体の課題として、人気がありすぎて需要にファンド供給が追い付かず、ファンドが募集されると数分と経たず満額に達して投資ができないことも多いです。

また運営会社によってはファンドに応募するためには先に入金する必要があります。

入金はしたけれどファンドに応募ができない場合、金利0%で放置していることになりますよね。

月に1ファンドしか募集をしない運営会社もあり、引き出すには手数料がかかるわけですから、一切利息が付かないままお金を預けおく状態になりかねません。

これも投資の失敗といえるでしょう。

対策ポイント

それぞれの運営会社がどれくらいの頻度でファンドを募集しているか事前に確認をしましょう。

運営会社によっては非常に豊富な数のファンドを扱っており投資できない問題が無い会社もあります。

期間限定のキャッシュバックキャンペーンなどに惑わされて調べないまま入金することは避けましょう。

まとめ

新しい投資の手段としてソーシャルレンディングの人気は高まる一方ですが、新しい業界ならではのリスクや問題も起きてきました。

みんなのクレジット事件やmaneoの行政処分は最悪のケースとして知っておくべきでしょう。

また事件ではなく通常の運用においても、ソーシャルレンディングは元本保証ではないですし、ほぼ例外なく途中解約もできません。

人気がありすぎて投資できない状態が続けば金利0%で放置していることになりますし、出金や入金だけで手数料が取られてしまう運営会社もまだまだあります。

もちろんこれだけ人気が集まるわけですから高金利や手軽さ、実際に貸し倒れが起きる確率は非常に低いなどのメリットもたくさんあります。

よく失敗例と対策ポイントを確認した上で投資してみてはいかがでしょうか。

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不動産テックラボ編集部

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