今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、吊り下げ式の置き配バッグ「OKIPPA」を提供しているYper株式会社様です。

ドアノブなどに吊り下げて使えるため、玄関先のスペースが狭くても使用可能で、2種の鍵でセキュリティも充実、万が一の時の盗難補償もついています。

再配達にお悩みのすべての方に、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。

設置工事不要の置き配バッグ「OKIPPA」の公式サイトはこちら⇒

Yper株式会社様へのインタビュー内容を紹介します

それでは早速、「Yper株式会社様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。

Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず最初に、OKIPPAの概要について簡単に教えていただけますか?」

OKIPPAは、煩雑な再配達受け取りを不要にする置き配バッグです。

吊り下げ式のアプリ連動型で、不在中だけでなく在宅時でも、非対面で荷物の受け取りができます。

玄関ドアノブに簡単に取り付けができて、設置工事は不要です。

使用時以外は手のひらサイズに折りたたんでおけるため、常設していても玄関の場所を取りません。

ECのヘビーユーザーや、宅配ボックスがない住居にお住まいの方などに好評をいただき、2018年9月の販売開始から2021年10月までに、全国で17万個以上ご購入いただいています。

また、2021年10月から、再生ポリエステルRENU100%で製造したOKIPPAの販売も開始しました。

これは、セレクトショップやアパレルとコラボしたオリジナルデザインや、ディズニーキャラクターデザインの、より楽しくサステナブルに使っていただけるOKIPPAです。

Q2.「Yper株式会社様は設立から4年近く経っていますが、OKIPPAをスタートしたきっかけ・経緯は何ですか?」

弊社代表の内山は、前職の商社勤務時にフランスに半年間滞在した時期があり、日本の宅配インフラが世界的にも非常にレベルが高いことを実感しました。

にも関わらず、日本には「再配達」という社会的な課題があることに疑問を感じたそうです。

当時は、Eコマース市場がどんどん拡大しているにも関わらず、戸建て向けの宅配ボックス普及率は1%程度と言われていて、現在のような置き配という選択肢も普及していませんでした。

そのため、1年間で40億個を超える宅配荷物のうち約20%が再配達となっていました。(宅配便の再配達削減に向けて|国交省2018年)

再配達問題をスタートアップの自社事業として解決しようと思い立ち、2017年に「新しい社会インフラを創る」をミッションに掲げたスタートアップYper株式会社を起業、「宅配」つまりラストマイル物流のインフラ整備に取り組む「OKIPPA事業」をスタートします。

そして、2018年7月に置き配バッグ「OKIPPA」を製品化しました。

OKIPPAは、宅配ボックスを自宅に設置しなくても、コンパクトな専用バッグを玄関前に吊り下げるだけで、不在時も手軽に荷物を受け取れるソリューションとして販売しています。

Q3.「ここからは具体的な質問に入らせてください。置き配が不安な方はまだまだ多いと思います。実際に盗難に合う割合は少ないのでしょうか?もし安心材料があれば教えてください」

「置き配」に関する盗難のご不安をお持ちの方のため、OKIPPA自体の盗難および個人情報漏洩対策として以下の3点の工夫をしています。

  1. 2種の鍵構造を採用
    ドアノブ専用ロックと、シリンダー式南京錠の内鍵があります。
  2. アプリでのサポート
    OKIPPAアプリでは、盗難補償保険に加入できるだけでなく、メールアドレス等との連携でOKIPPA荷物通知を受け取ることができ、いつでもどこにいても荷物の受け取りと到着確認が可能になります。
  3. 盗難補償サービス(有料/無料)
    サービス開始当初の2018年から提供しています。詳しくは下記の表をご覧ください。

また、万が一盗難に遭われた場合は、まずECサービスの盗難サービスへお問い合わせしていただくようにお願いしています。

そちらで対応いただけない場合に、OKIPPAカスタマーサポートへアプリから盗難申請をしていただいています。

ただし、審査後に盗難が認められるケースは非常にまれだと言えます。(調査で誤配が判明するケースなどもあります)

OKIPPAは全国で17万個以上ご購入いただいていますが、実際に盗難に遭われて補償サービスの対象となられた方は、これまでに1,2名あまりとなっています。

Q4.「OKIPPAはバッグだけではなく専用ロックも付いてきますか?」

はい、専用ロックが付属されています。

専用ロックの使用方法は、以下のOKIPPAのPV動画(概要)をご覧いただけると分かりやすいです。

Q5.「OKIPPAのバッグに入らないものはありますか?どれくらいの大きさですか?」

バッグを広げた最大容量は57Lで、2Lのペットボトル18本がラクラク入ります。

一般的な120サイズのダンボール箱でも余裕があり、具体的にはクロネコボックス(12)、ゆうパック・箱(特大)まで対応可能です。

ただし、通常の宅配ボックスと同様に、食料品や冷蔵冷凍品は受け取りができません。

Q6.「多くのメディアに取り上げられています。置き配サービスも増えてきましたが、OKIPPAの独自性や強みを教えてください」

最大の強みは、「吊り下げ式のバッグ型宅配ボックス(特許第6667748)」であることです。

吊り下げ式であることで、都心に多い玄関前スペースが限られている戸建て住宅だけでなく、共用廊下へ荷物が置きにくい集合住宅でも利用することが可能となっています。

もう一つの重要なポイントは、荷物を受け取る人、配達する人の双方に対して

  1. 使いやすさ
  2. 取付けやすさ
  3. セキュリティ

を担保している点です。

さらにバッグ自体の丈夫さや撥水性、特にアパレルやセレクトショップとコラボした、宅配ボックスの概念を打ち破るデザインや多様なバリエーションなども、OKIPPAならではかと思います。

Q7.「すでに導入済の方からは好評ですか?具体的な口コミがあれば教えてください」

おおむね好評です。

「配送員さんが使ってくれない」というお声もいただきますが、最寄りの配送営業所や局などに弊社からご連絡、ご説明するなどして改善を図っておりますので、カスタマーサポートにご連絡ください。

OKIPPAは、SNSでも話題にしていただいています。

https://twitter.com/natsutojin/status/1454438185832902659

https://twitter.com/haru9pic/status/1443065879944519687

https://twitter.com/ZsanStars/status/1440240028534263813

Q8.「具体的なYper株式会社様の将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

OKIPPAでは、暮らしの中にちょっとした選択肢を増やすことで荷物受取人と配送員の双方のストレスを減らすことができているのではないでしょうか。

今後はそうした社会の課題を解決できるプロダクトで、日本のみならず、世界中の日常生活をアップデートできたら良いなと思っています。

世界中で利用される日本発のサービスを作り出していきたいと思います。

会社としては、現在一般販売しているOKIPPAのほか、自動配送ロボット「LOMBY(ロンビー)」も、2023年の提供開始を目指して開発中です。

Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

弊社では、非対面の荷物受け取りや再配達削減が可能な環境を、不動産業界の皆さまと協力して整備するサービス「OKIPPA for不動産」および「OKIPPA CONDO」も提供しています。

業界の皆さまと協力してお客様の玄関前宅配ボックス環境を整備していければ、より効果的に再配達削減を実現できると思っております。

  •  OKIPPA for 不動産について
    賃貸不動産を所有するオーナーや不動産管理会社様向けに、初期費用ゼロ・維持費ゼロ・工事なしで宅配ボックス環境を物件に整備できるプログラム。
    管理物件全体、または個別の部屋単位で「OKIPPA for 不動産」に加入することで、管理物件の入居者様が「置き配バッグOKIPPA」をスムーズに利用できる環境を整備します。
  • OKIPPA CONDOについて
    置き配バッグ「OKIPPA」を玄関前宅配ボックスとして新築集合住宅に導入できるプログラム。
    物件にあわせてOKIPPA単体タイプとATMOタイプから選ぶことができます。
    新設・後付けどちらの場合においても、少ない初期費用で必要な分だけ玄関前宅配ボックス環境を整備できます。
    OKIPPA CONDOの公式サイトはこちら⇒

Yper株式会社の会社情報

会社名 Yper株式会社
所在地 東京都渋谷区南平台町13-15 LUMBER ONE南平台ビルANNEX 2F
代表取締役 内山智晴
公式サイトURL https://www.yper.co.jp/

最後に

今回は、「OKIPPA」を提供しているYper株式会社様のインタビュー記事を紹介しました。

再配達という社会課題を、日本の住宅事情に適した「吊り下げ式の宅配バッグ」という形で解決する取り組みが非常に興味深いですね。

宅配ボックスや置き配の選択肢は増えていますが、OKIPPAはその独自性でファンを増やし続けるのではないでしょうか。

今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからOKIPPAの公式サイトをチェックしてみてください。

OKIPPAの公式サイトはこちら⇒

Yper株式会社様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!