今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、月極駐車場のオンライン管理システム「アットパーキングクラウド」を運営している株式会社ハッチ・ワーク様です。

月極駐車場検索サイト「アットパーキング」と連動した集客に始まり、オンラインでの契約代行や滞納保証サービスで、月極駐車場の業務を最大95%も削減します。

月極駐車場の集客や事務作業にお悩みの方に、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。

月極駐車場の業務を大幅に削減する「アットパーキングクラウド」の公式サイトはこちら⇒

株式会社ハッチ・ワーク様へのインタビュー内容を紹介します

それでは早速、「株式会社ハッチ・ワーク様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。

Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず、アットパーキングクラウドの概要について、簡単に教えていただけますでしょうか?」

アットパーキングクラウドは、月極駐車場の管理業務を最大95%削減し、同時に圧倒的な集客力で稼働率を向上させる不動産会社向けの月極駐車場オンライン管理システムです。

現地看板で募集することが一般的な月極駐車場の集客を、月極駐車場検索サイト「アットパーキング」や大手住宅情報サイトに掲載することで、反響を増やし稼働率を大幅にアップします。

また、オンライン契約システムを使った契約代行サービスや、空き待ち予約サービスで業務を自動化。

さらに100%立替払いの滞納保証サービスで滞納督促の業務がなくなり、日々のお問い合わせなどの電話対応も代行するため、最大95%の業務削減を実現します。

Q2.「次にアットパーキングクラウドをスタートしたきっかけ・経緯を教えていただけますか?」

今から10年以上前、当社代表の増田自身が月極駐車場探しに苦労した実体験をもとに、「ホテルのようにスマホで借りられるようにする」を目指したことが始まりです。

当時、インターネット上に月極駐車場の情報がほとんど出ていなかったため、まずは情報が一元化された検索サイトを作ろうと、月極駐車場検索サイト「アットパーキング」をスタートしました。

無店舗の非対面型で、問い合わせがあった駐車場利用者の契約までをサポートするというサービス内容です。

不動産会社に対しては、掲載費無料、成約時に駐車場利用者から契約事務手数料を申し受けるというシンプルな仕組みを強みに、掲載を勧めました。

しかし、スタートしたばかりで集客力のない検索サイトに情報をいただけるはずもありません。

そこで、最大100名にもなるアルバイトの方を雇い、一緒に歩いて月極駐車場情報を収集し、地道に掲載を続けていきました。

スタートから半年が経過したころ、少しずつ問い合わせが増えていき、不動産会社からも掲載希望をいただけるようになりました。

現在では、全国37,000カ所以上、約56万台の月極駐車場情報を掲載し、月間1万件以上のお問い合わせがある月極駐車場検索サイトに成長しました。

「アットパーキング」が軌道に乗る一方で、仲介という性質である以上、必ず管理する不動産会社に月極駐車場の空き状況や条件を確認し、契約手続きにおいても利用希望者から預かった各書類を提出、管理する不動産会社に審査していただくというプロセスが発生します。

これは、「ホテルのように借りられる」を目指すうえでの大きなハードルに感じていました。

そこで、実際に不動産会社が行っている月極駐車場の管理業務を理解する目的で、月極駐車場のサブリースや機械式駐車場の所有を開始。

不動産会社と同じ立場で管理業務のノウハウを蓄積する傍ら、自社でオンライン契約システムを開発し、テストを繰り返していました。

オンライン契約システムが形になり、ある不動産会社に提案したところ、「月極駐車場の管理業務において、オンライン契約システムで最適化できる範囲は一部に過ぎず、大幅な業務削減は期待できない」とご意見をいただきます。

私たち自身も月極駐車場を管理する中で、日々満車でもかかってくる問い合わせ対応や、賃料収納、滞納督促、保管場所使用承諾書の発行など、ITシステムではカバーしきれないオペレーションの負荷を実感していましたので、それはまさにご指摘の通りと痛感しました。

月極駐車場の管理は、不動産会社にとってオーナーと関係性を構築するうえでとても重要です。

一方、業務そのものは住宅と差がないにもかかわらず、賃料が安いゆえに管理料収入が少なく、「実入りのわりに負担が大きい」というお悩みを抱えているケースが多々あります。

また、募集は現地看板で行うことが一般的ですが、これも少ない管理料収入から広告費の捻出が難しいことによるもの。

結果的に利用希望者は探しにくいという問題につながっています。

このような状況のなかで、システム利用料を負担して部分最適しかできず、さらには運用の手間まで発生してしまうオンライン契約システムをアピールしても、市場に受け入れられるはずがありません。

私たちは、いただいたご意見をヒントにもう一度考え抜き、ひとつの答えにたどり着きました。

それは、集客や契約手続きなどをオンライン化するシステムだけでなく、電話応対や入金確認、督促業務といったオペレーションのアウトソーシング機能がパッケージになっている「全体最適が可能なトータルソリューション」の開発。

これが「アットパーキングクラウド」の設計思想です。

集客のご支援は「アットパーキング」を中心に行い、反響を増やして稼働率を高めます。

申込、契約手続きはオンライン契約システムにて対応。

そして新たに、賃料収納の代行、100%立替払いの滞納保証をすることとしました。

これによって、入金確認や滞納督促がなくなります。

さらに、カスタマーセンターで電話応対や事務手続きまで代行します。

これらによって、最大95%の業務削減と売上アップを同時に実現することが可能になりました。

導入企業は、システム管理画面にて契約状況や反響数などを確認するのみで、運用の負担は発生しません。

加えて、圧倒的に低コスト、かつ導入時の負担もできる限り軽くすることで、システム導入がしやすいように工夫しました。

2018年にプロトタイプの提供をスタートし、改善を重ねながら2020年3月に正式リリース。

現在まで全国で導入が進んでいます。

Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきたいと思います。競合サービスと比較した際の、アットパーキングクラウドの強み・優位性を教えてください。」

大きく分けて「集客力」「業務削減効果」「システム利用料」の3つです。

  • 集客力

当社が月極駐車場の利用希望者約2,000名に実施した調査によると、68.1%の方が月極駐車場をポータルサイトで探すと回答しています。

当然ながら、利用希望者は掲載件数の多い検索サイトを閲覧するため、全国37,000カ所以上の掲載数を誇る「アットパーキング」に掲載することで、反響を増やします。

また、さらなる露出アップに向けて「LIFULL HOME’S」にも出稿します。

尚、「LIFULL HOME’S」は通常広告費用が発生しますが、アットパーキングクラウドはデータ連携しているため無料で掲載可能です。

実際に、導入後8か月で稼働率が10%アップした事例や、なかなか問い合わせがなかった月極駐車場で掲載当日に申し込みが入るなど、その効果を実感していただいています。

  • 業務削減効果

新規利用者だけでなく、導入企業の既存利用者に対しても、すべて同サービスの対象範囲となりますので、業務を最大95%削減することができます。

既存利用者に向けた、集金会社の変更通知送付や同意取得まで当社が行いますので、導入企業の負担はありません。

  • システム利用料

何台でも何カ所でも、月額16,500円(税込)でご提供しています。

Q4.「月極駐車場の管理業務を最大95%削減とあります。どのような管理業務が不要となりますか?」

新規利用者の集客、申込受付、審査、契約手続き、解約・更新手続きがなくなります。

さらに、日々のお問い合わせ対応や集金、滞納督促、事務手続きなどもすべて必要ありません。

導入企業に行っていただく業務は、オーナーへの送金と現地の対応(巡回、除草、清掃など)のみです。

実際に、月極駐車場約1,000台を管理する導入企業で、これまで毎月180時間程度かかっていた月極駐車場関連業務が、わずか9時間になった事例があります。

業務削減を実現した導入企業は、地域のオーナーに対する営業活動を強化されたり、他の部門に人員を充てるなど、経営の最適化をされています。

Q5.「月額16,500円以外に費用はかかりますか?複数の駐車場が離れていても追加料金はかかりませんか?」

原則、月額16,500円以外に費用発生はありません。

何台何カ所でも同額です。

まれに費用が発生する場合は、オンライン契約ができない利用希望者の方との郵送業務が発生する際の費用や、1カ所に複数枚の募集看板の設置希望があった場合の制作費などですが、基本的に発生しないよう調整しています。

Q6.「6か月間も無料トライアルキャンペーンがあるとのことですが、具体的にどの費用が無料となるか教えてください。」

初期費用や月額16,500円(税込)のシステム利用料が無料となります。

Q7.「駐車場でのトラブルやお客対応もサポートしてもらえますか?任せられる作業があれば教えてください。」

前述したように、現地対応は導入企業にてご対応いただきますが、電話による一次受付はすべて当社のカスタマーセンターにて対応いたします。

例えば、不正駐車などがあった場合も、できる限り現地に出向かずに解決するノウハウがありますので、導入企業に負担のないようオペレーションしています。

Q8.「面倒な契約業務に関してもオンラインで完結できますでしょうか?」

オンラインで完結ができます。

月極駐車場は法的な見地から「宅地でも建物でもない」ため、宅地建物取引業法の適用外であり、すなわち宅地建物取引士による重要事項説明も必要なければ、契約書も必要ありません。

しかしながら、現在多くの不動産会社で対面手続きを行い、契約書に署名、押印を必要としています。

あくまでも、不動産会社が土地オーナーに対して大切な資産をお預かりしているという「責任感」が、慣習となって現れているのです。

実際は「一時使用貸借」ですから、ホテルに宿泊するのと同じ枠組みです。

つまり、本質的にはオンライン旅行サイトの「楽天トラベル」や「じゃらん」などと同様に、スマートフォンで検索、申し込み、決済が完了できます。

Q9.「株式会社ハッチ・ワークとしての、将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

デジタル化の遅れが囁かれる不動産業界において、最もアナログと言っても過言ではない「月極駐車場」。

しかし、その実態は大きな可能性に満ちていると確信しています。その理由は、主に3つです。

ひとつは「市場規模の大きさ」です。

全国約3,000万台以上と推計される月極駐車場の市場規模は、普段私たちがよく見かけるコインパーキングの約20倍もあります。

もうひとつは、「利活用のバリエーションの豊富さ」です。

月極駐車場はその性質上、居住地周辺に多数存在しますから、人々の暮らしにおける身近なスペースとして、さまざまな利活用が期待できます。

たとえば、移動販売車の駐車スペースや、小商圏の物流ハブなどはすぐにイメージができます。

そして最後に、「モビリティ革命との親和性の高さ」です。

「100年に一度のモビリティ革命期」に突入している現在、自動車は「CASE」(ケース)と呼ばれる新しい領域で技術革新が進み、EVシフトや自動運転の研究が進んでいます。

また、電動キックボードを筆頭に、さまざまな次世代型モビリティも世に出てきました。

さらに、次世代移動サービス「MaaS」(マース)の話題も尽きません。

移動という分野において、これだけの変化が起きているなか、「駐停車」というキーワードとは切り離せないとすれば、最適なスペースの確保が必要となり、上述した市場規模の大きさからも、月極駐車場は新たな役割を持っていくだろうと考えています。

また、クルマが減っていく時代において、月極駐車場の利活用は、不動産会社にとって新しい収益機会の創出になります。

Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

前述した月極駐車場が持つ大きな可能性。

いずれにしても、月極駐車場DXの推進が不可欠です。

デジタル化によってデータを集約し、全国各地の月極駐車場のリアルタイムな「空いている」「埋まっている」をデータベースにしていくことで、初めてそれを実現できます。

そのためにも、まずは全国で個別に管理している不動産会社のDXを推進する必要があり、これまで負担が大きかった月極駐車場の募集や契約手続きといった管理業務をデジタル化し、競争上の優位をつくっていくことが、もっとも重要な戦略と位置付けています。

私たちは、月極駐車場のDX推進によって、不動産会社と人々の生活を豊かにしてまいります。

株式会社ハッチ・ワークの会社情報

会社名 株式会社ハッチ・ワーク
所在地 東京都港区南青山2-2-8 DFビル3階
代表取締役社長 増田 知平
公式サイトURL https://hatchwork.co.jp/

最後に

今回は、「アットパーキングクラウド」を提供している株式会社ハッチ・ワーク様のインタビュー記事を紹介しました。

「ホテルのようにスマホで借りられるようにする」ことを掲げた、アットパーキングクラウド誕生までの信念と試行錯誤に満ちたストーリーもとても魅力的でしたね。

今後も乗用車を停めるだけにとどまらない、駐車場の可能性を広げてくれるのではないでしょうか。

今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからアットパーキングクラウドの公式サイトをチェックしてみてください。

アットパーキングクラウドの公式サイトはこちら⇒

株式会社ハッチ・ワーク様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!