今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、不動産管理会社とオーナーをつなぐサービス。「WealthPark ビジネス」を運営しているWealthPark株式会社様です。

物件情報や収支情報がアプリに集約されたり、各種承諾取得をチャットなどで行えたりと、業務を効率化するための多くの機能を持ちます。

不動産管理会社の方や物件のオーナーの方はもちろん、不動産投資を考えている方にもぜひチェックしていただきたいインタビューです。

不動産管理会社と不動産オーナーをつなぐ「WealthPark ビジネス」の公式サイトはこちら⇒

WealthPark株式会社様へのインタビュー内容を紹介します

それでは早速、「WealthPark株式会社様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。

Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず最初に、WealthPark ビジネスをスタートした背景・理由を教えてください。」

WealthParkは、オルタナティブ資産への投資機会をすべての人へ届けるをミッションに掲げ、不動産管理会社と不動産オーナーをつなげる「WealthParkビジネス」というサービスを提供しています。

「オルタナティブ資産」という言葉は聞きなれない方も多いと思いますが、例えば不動産やアート、未上場株式などの資産を指して、上場株式や債券といった伝統的資産以外の新しい投資対象や投資手法のことをいいます。

伝統的資産はここ数十年で急速にデジタル化が進み、誰もが自由にアクセス出来るマーケットとなっていますが、一方でオルタナティブ資産は、まだまだ機関投資家や一部の富裕層のみが投資しているクローズドな市場です。

この領域にテクノロジーを融合させることで、誰もがフェアに投資にチャレンジできる、そんな市場に変えていきたい。

そう考えたのがWealthPark事業を始めた理由です。オルタナティブ資産といっても幅広いので、いまは不動産領域にフォーカスして事業を展開しています。

ですが、オルタナティブ資産は伝統的資産とは異なり、物理的な「期中管理」が欠かせないという特徴をもっています。

例えば不動産であれば、物件修繕やテナント対応といった実際のオペレーションが必要となりますよね。

そこで私たちは、日々資産管理をしている管理会社様と一緒にマーケットを変えていくチャレンジをしていきたいと考え、“管理会社様のエンパワーメント”をコンセプトに「WealthParkビジネス」の提供を始めました。

Q2.「WealthPark ビジネスは不動産オーナーと管理会社のそれぞれにどのようなメリットがありますか?」

WealthParkビジネスの特徴は、管理会社向けに業務支援システムを、不動産オーナー向けに資産管理アプリ・Webサービスをそれぞれ提供する事で、両社がつながるという点にあります。

まず不動産オーナー様にとってのメリットは、賃貸経営をする上で必要な情報、例えば物件情報や収支情報、管理会社様とのコミュニケーション等が全てアプリ上に集約・可視化される事で、賃貸経営の状況把握や、打つべき施策の検討が容易となる事です。

一方、管理会社様にとってのメリットは、大きく2点あります。1点目は、オペレーションを効率化し、業務生産性を高められる点です。

毎月の収支報告のオンライン化や、修繕・清掃等の報告、各種承諾取得をチャットなどで行えるようになる為、紙や電話を使った業務が削減され、業務効率が高まります。

2点目は、オーナー様とデジタルにつながる事で、オーナー様への「アセットマネジメント」を強化できる点です。

不動産マーケットに関する情報を提供したり、売却査定や新規物件の提案、小口不動産などの新たな投資商材の提案などが行えるようになる事で、オーナー様への価値提供を高めつつ、管理会社様にとっても新たな収益機会を得る事が出来ます。

業務効率化に留まらず、管理会社様のサービス提供価値そのものを高めていく、そこまで含めた変革のお手伝いをする事で、「管理会社様をエンパワーメントする」事が出来ると考えています。

Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきたいと思います。システム化によりアナログ業務が減るメリットがありますが、システムの導入は大変でしょうか?今までシステム化に慣れていない人でも使えますでしょうか?」

どんなシステムでもあっても、新たな仕組みの導入には大変な側面もあると思いますが、WealthParkビジネスの導入にあたっては、以下の二つの壁を乗り越える必要があります。

一つ目は、まず管理会社様のお客様である、不動産オーナーの皆さまにWealthParkのサービスを使い始めていただくこと。オーナー様にサービス導入の告知をし、メリットをお伝えし、ログインをしていただく必要があります。

もう一つは、管理会社の現場メンバーの皆さんお一人お一人が、業務フローをしっかりと変えていくこと。

人は誰でも、これまでの仕事の仕方、慣れている手法に頼ってしまうものです。導入直後は慣れないシステム、業務フローでも、食わず嫌いをせずに、業務に関わる皆さん全員で、積極的な活用をしていく事が重要です。

そこでWealthParkは、お客様がその壁を乗り越えられるよう、「導入後のお手伝い」を行う専門チーム(カスタマーサクセス部門)を抱えています。

どのようにオーナー様のご利用を促進していくか、どうすれば社内での活用が進むのか、こういったノウハウをご提供し、お客様のシステム化をサポートしていきます。

ですので、今までシステム化に慣れていない企業様でもしっかりご利用いただけると思います。

システム化に要する期間は、お客様の規模や体制によって様々ですが、WealthParkの利用を開始してから、オーナー様への一定の浸透、業務フローが変化していくまでに36ヶ月間、というのが一つの目安になります。

Q4.「導入企業は80社以上、利用オーナーは2万名以上としていますが、選ばれる理由は何だと考えていますでしょうか?」

WealthParkビジネスを選んでいただける理由は、いくつかあります。

まずは、WealthParkビジネスが「管理会社の業務フローをふまえたサービス設計」になっている点です。実は、当社自身が、海外の投資家様に特化して不動産管理業を行っています。

そうして、自社で不動産管理業を行いながらサービスを開発してきたため、管理事業のオペレーションに沿った、また痒いところに手が届くプロダクトになっています。

次に、先ほどのご質問でもお伝えした、「導入後のサポート」の知見が蓄積されている点があります。これまで、約80社の管理会社様のお手伝いをしてきた中で、本当に多くの事例やノウハウが生まれてきました。

もちろん、お客様から教えていただく事もたくさんあります。そうやって蓄積されたノウハウをもってWealthParkビジネスの利用・活用をサポートさせていただく事が、当社の一番の強みになっています。

最後に、当社がコンセプトとして大切にしている、「管理会社様がアセットマネジメントを強化していく。それによって管理会社様も収益機会を増やす」という点に、お客様が共感をしてくださっているのも大きな理由です。

やはり、管理会社様にとってオーナー様は大事なお客様。中長期的には、そのオーナー様へのサービスレベルを高めていきたいとお考えの管理会社様は、非常に多いのではないでしょうか。

Q5.「チャット機能やドキュメントの電子化、ワークフローなど様々な機能がありますが、特に利用者に好評の機能などはありますでしょうか?」

最も使っていただいているのは、収支報告書の電子化と、ワークフロー機能です。

紙の収支報告書をオンライン化する事によって、明細送付に関わる経費が8割程削減、また作業時間も9割以上削減出来るようなケースが増えてきています。

これまで送金日前後は残業が続いていた管理会社様が、残業ゼロを実現出来ている例もあります。

このように、収支報告書の電子化は定量的にも非常に分かりやすい成果が出ます。

ワークフロー機能も、業務効率の面で非常に好評です。管理会社様がオーナー様に各種承諾を取ろうとしても、電話のタイミングが入れ違いになったり、メールが埋もれてしまってお返事いただけないケースが多いと思います。

ワークフロー機能で承諾内容を送信すれば、オーナー様にはプッシュ通知が届き、ワンタップで返答が出来ます。

当社の過去のデータでは、管理会社様からの連絡に対して、半数近くがまず1時間以内に返答され、さらに残りの3割くらいが24時間以内に返答されています。

管理会社様にとって、1日でも早くオーナー様の承諾が取れ、また抜け漏れがなくなる事は、非常に重要です。

他にも様々な機能で好評をいただいておりますが、特にご評価いただいているのはこの二つだと思います。

Q6.「小口化事業のDXプラットフォームも提供を始められていますが、WealthPark Businessをすでに導入している企業でも使えますか?」

小口化事業のDXプラットフォーム『WealthParkオルタティブ』ですが、もちろんWealthParkビジネスと連携してお使いいただける予定です。

近年、小口化商品の提供を通して、新たな投資家様との接点作り、また既存の投資家様への新規提案をしていきたいとお考えの管理会社様が増えました。

WealthParkオルタティブはまさにそのお手伝いをするプラットフォームですが、やはり「現物不動産」と「小口不動産」が分断されるのは大変勿体なく、両社の連携は欠かせません。

管理会社様にとっては、投資家様への収支報告、コミュニケーションが一元化され、投資家様にとっては、両方の資産をまとめて管理・運用ができるようになります。

現物不動産であっても、小口不動産であっても、同じオルタナティブ資産。WealthParkはそこに隔たりを持たせず、すべてが集約されるプラットフォームになれるよう開発を進めてまいります。

Q7.「総勢102名の役職員の約半数が外国籍で、出身国も12か国という非常に多様性に富んだチームのようですが、グローバル対応も可能ですか?」

可能です。WealthParkのサービスは、すでに欧州・アジアの複数国の管理会社様、オーナー様にもご利用いただいております。

管理会社様用の管理画面も、オーナー様用のアプリ・Webも、英語、中国語(簡体字・繫体字)に対応しております。

WealthPark自身が多国籍なメンバーで構成されているため、言語面、文化面ともに、グローバル案件への対応ができることは強みの一つですね。

Q8.「25億円の資金調達を発表されましたが、今後どのようなサービスが期待できますでしょうか?」

管理会社様をエンパワーメントする、様々なサービスを展開していく予定です。

先にあげた「WealthParkオルタティブ」はもちろん、AIを活用した賃料査定・価格査定の機能や、管理会社様とオーナー様間で行われる署名・契約を電子化する機能、さらには、様々な不動産領域のテックサービスとの連携機能などを開発していきます。

これらを通して、管理会社様の業務が一段とデジタル化・効率化され、さらにアセットマネジメントが強化される、そういったサービス展開を考えております。

Q9.「具体的なWealthPark株式会社の将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

当社は将来的に、不動産領域をこえて、オルタティブ資産を総合的に運用できるデジタルプラットフォームになる事を目指しています。

リスクを取って投資しチャレンジする機会は、現物不動産に限らず、世界中の至るところで存在します。

そのチャレンジを、1社でも多くの不動産管理会社様と、そして投資家様と共に実現したい。

そして近い将来、全ての人が、あたかも個人の超富裕層やファミリーオフィスのように、ルノワールの絵画も、マンハッタンのトロフィー物件も、成長著しいアフリカのインフラにも投資ができる、そんな日を~実現したいと考えています。

Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

私たちは、不動産管理会社様は「不動産投資家にとっての、一番大切なパートナー」であると思っています。

日々、膨大なオペレーション業務に追われている管理会社様ですが、もし、月次の収支報告の際に、テナント入れ替わりの際に、大規模修繕の相談の際に、投資家様に向けたアセットマネジメントの提案が出来れば、それが管理会社様にとっても新たな収益機会になり、きっと日々の大変な業務が報われます。

そしてもちろん、投資家様にとっては、「収益の最大化」に繋がる、資産運用の新しいアイデアや機会を得られる事になります。

そんな世界の実現を目指して、テクノロジーを通じて不動産会社様のエンパワーメントを、そしてその先にはオルタナティブ資産への投資機会をすべての人へ届けるを目指して、引き続きチャレンジをしていきたいと思います。

WealthPark株式会社の会社情報

会社名 WealthPark株式会社
所在地 東京都渋谷区恵比寿1-20-18 三富ビル新館3階
代表取締役社長 川田 隆太
公式サイトURL https://wealth-park.com/ja/

最後に

今回は、「WealthPark ビジネス」を提供しているWealthPark株式会社様のインタビュー記事を紹介しました。

管理会社の業務効率化を図るサービスが、マーケットを変えて行くという大きな目標のための一歩だということに非常に驚かされました。

今後も、大きな夢を叶えるためのさまざまな取り組みから目が離せませんね。

今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからWealthPark ビジネスの公式サイトをチェックしてみてください。

WealthPark ビジネスの公式サイトはこちら⇒

WealthPark株式会社様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!