今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、不動産テックサービス「Forest(フォレスト)」を運営している株式会社オープンルーム様です。

Forest(フォレスト)は、不動産会社の物件紹介業務を大幅に効率化できるサービスで、日経新聞や産経新聞、ニュースピックスなど多数のメディアに取り上げられている注目のサービスです。

具体的には、図面を読み込んでテキストをテータ化することができたり、図面のオビを自動で変更できるなど、これまで時間のかかっていた業務改善を実現できます。

今回は、「株式会社オープンルーム様」に、Forest(フォレスト)のサービス内容に焦点を当てて、インタビューをさせていただきました。

不動産業界で働いている方は、ぜひ参考にしてみてください。

Forest(フォレスト)の公式サイトはこちら⇨

株式会社オープンルーム様へのインタビュー内容を紹介

今回は、株式会社オープンルーム様に合計10の質問をさせていただきました。

創業に至った経緯や、今後の展望についてもお伺いしたので、順番にQ&A形式で紹介をしていきましょう。

Q1.「Forest(フォレスト)のサービス概要について簡単に教えてください。」

フォレストは、不動産仲介業向けの営業効率化オンラインサービスです。

これまでアナログな方法で行われてきた、お客様への物件紹介や手数のかかる事務作業をクラウドとRPAを活用することで飛躍的に効率化するサービスです。

具体的には、マイソクの帯替え業務をAIが完全自動化する機能、重説の特約など長文の文字起こしをAI-OCRで自動化する機能、お客様毎にオンライン上でURLを発行して物件紹介を行えるクラウド物件提案などが含まれます。

サービスは、1アカウントあたりの定額制サブスクリプションとなっていて、事業規模を問わず、これら便利なツールを全て月額2,980円(税別)からご利用頂けます。(20204月時点)

Q2.「Forest(フォレスト)をスタートしたきっかけ・経緯は何ですか?」

わたし自身、過去に不動産仲介での起業経験があり、仲介業は、常に時間との勝負であると考えます。

しかし、現場では日々の事務作業やデスクワークに追われ、肝心のお客様との接客やフォローに時間を割きにくいのが実情です。

この課題を最新のI T技術を活かすことによって解決できないかと考えたのがサービスを始めたきっかけです。

Q3.「競合・類似サービスと比較した際の独自性などがあれば教えてください。」

他社での類似サービスは今のところありません。

例えば、マイソクの帯替えだけができるソフトはこれまでにもありました。

ただし、図面データの編集、過去に取り扱った物件情報のデータベース化、お客様への物件提案までを全てワンストップで完結できるオンラインサービスは当社独自です。

Q4.「Forest(フォレスト)を利用することで、どんな課題を解決できますか?」

不動産仲介での物件提案は、これまで対面営業やオフィスPCからのメール送信などを主として行われてきました。

フォレストは、アナログな方法で行われてきた物件提案業務をクラウドとRPA(AIによる自動化)を活用することで飛躍的に効率化します。

例えば、仲介を悩ます日々の面倒な作業の一つにマイソクの「帯替え」があります。

「帯替えRPA」機能は、機械学習技術を用いて、AIがマイソク毎にサイズ、位置、形状の異なる帯を自動認識し、ユーザーが事前に登録した帯と自動で交換してくれます。

他にも OCRを使った契約書面の文字起こしにおける自動化、お客様毎にオンライン上でURLを発行して物件紹介を行えるクラウド物件提案などの機能があります。

またPCとネット環境さえあればソフトウェアにどこからでもアクセスできるため、場所を選ばずに不動産営業を完全リモートで行うことができます。

今後、更に進むであろう不動産実務のデジタルトランスフォメーション化において、クラウド化は重要な鍵だと考えます。

Q5.「Forest(フォレスト)をどういった人・企業に使って欲しいと考えていますか?」

街の不動産屋さんの中でも、IT導入による業務効率化、コスト削減、顧客満足向上にご関心の強い事業者様にお使い頂きたいです。

IT導入に高いハードルを感じている、手頃でリーズナブルなサービスを使いたい、AIやRPAに興味がある、繁忙期など事務作業の手数を一手でも二手でも減らしお客様へのフォローに時間を回したいといった方にオススメです。

Q6.「今後のForest(フォレスト)の展望など、イメージがあれば教えてください。」

当面は、より多くの不動産会社様に弊社サービスとその使いやすさを知って頂くことを目標としています。

そのために、どなたでも簡単に登録してご利用頂ける完全無料の帯替えアプリ「フォレストFREE」を展開しています。

同サービスでは、帯替えだけでなく、マイソクに記載された物件情報のデータベース化も無料で行うことができます。

これは、AI-OCR(自動文字認識)を活用して物件名、所在地、金額などの物件情報をデータとして分類して記録できる機能です。

これまでは紙やPDFなどバラバラに管理され、最後は捨てられていた物件情報がフォレスト内で一元的に取り扱われることで、個々の不動産会社における固有のデータ資産へと生まれ変わります。

そもそも「フォレスト」というサービス名称も、デスクなどに積み上がった物件資料をデジタル化することで紙の山を「データの(forest)”」に変えるミッションに由来します。

Q7.「株式会社オープンルームの社内にはどういった経歴の社員さんが在籍していますか?

現在5名のメンバーで自社サービスの開発及び運用を行なっており、うち3名は外国籍という不動産テックとしては珍しく、文化、人種共に多様性に富んだベンチャー企業です。

10年以上不動産業界での経験を持つ代表の田沼と、フランス出身でパリを中心にスタートアップを数社経験しているCTOのミューラーを筆頭に、欧州出身のデザイナー、京都大学出身のフルスタックエンジニア、若干21歳で情報工学修士号を持つNY出身の新卒エンジニアなど、多様性にあふれた個性豊かなメンバーがそれぞれの得意領域で高い専門性を持って日々サービスの開発と改善に取り組んでいます。

Q8.「株式会社オープンルームとしての将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

弊社では、アプリケーションツールの提供を通じて不動産業界の業務を”10倍楽にする”ことを理念にしています。

我々の役割は、あくまでも公正中立的な立場で不動産会社にITツールという”有益な武器”を提供することです。

弊社が宅建業の免許を有していないのもそのためです。

業務が効率化されることで、街の不動産屋の競争力が促進され、業界全体の底上げに繋がればと考えています。

今後も不動産会社のIT黒子に徹してB2B SaaSにフォーカスし、不動産×ITを切り口に様々な課題解決に挑みます。

ゆくゆくは不動産テックのリーディング・カンパニーとして市場を牽引していく存在になりたいです。

Q9.「不動産テック業界の将来性についての見解があれば教えてください。」

多くの不動産テック企業が市場の異なる課題に対する取り組みを始めている現状はとても素晴らしいことです。

今後もより多くのプレーヤーが市場に参入してくることを望んでいます。

健全な市場競争は、サービスの質の向上にも繋がり結果、最終的に一般消費者への利益にもなるからです。

これは不動産テック業界に限らずだと思いますが、IT・デジタル化が進むことでマーケットはより細分化され、個々の企業やサービスが担う役割もより明確に定義されていくと考えています。

Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

現在、新型コロナウイルスによる影響で不動産業界は非常に困難な状況下にあります。

弊社もまだ創業間もないスタートアップとして置かれている立場は同じです。

しかし、こんな時だからこそ変化する環境にいかに柔軟に対応して生き残れるかが勝負だと思います。

健康と安全を最優先に感染防止に努めながらも、日々の営みを止めず、業界全体が一つになってこの困難な局面に立ち向かうことが重要だと捉えています。

弊社では、ウィルス感染拡大防止による営業時間の短縮や在宅営業への切り替えなどでお困りになられている不動産仲介事業者様のリモート営業を支援する独自の取り組みを行っています。(2020年4月時点)

詳しくは、弊社HPよりご確認ください。

株式会社オープンルームの会社情報

会社名 株式会社オープンルーム
所在地 東京都渋谷区渋谷2−2−17 トランスワークス青山3階
設立 2017年9月
代表取締役 田沼 豊寿
資本金 25,500,807円
公式サイトURL https://openrm.co.jp/

最後に

今回は、不動産の業務を大幅に軽減できるサービス「Forest(フォレスト)」を運営している株式会社オープンルーム様のインタビュー記事を紹介しました。

外国籍の方が半数以上を占める少数精鋭のメンバーで、「不動産業界の業務を10倍楽にする」という壮大なビジョンを掲げられている点がとても印象的でした。

完全無料でも利用できる「フォレストFree」も用意されているので、導入しようか迷っている企業様も、気軽に試してから判断することができるのが嬉しいですね。

今回の記事でForest(フォレスト)に興味を持たれた方は、ぜひ下記の公式サイトからチェックしてみてください。

Forest(フォレスト)の公式サイトはこちら⇨